看護学生の頃に記録を書くのに悩むことがありました。「色々とまとめてるのものがあればっ!」と思っていたのでまとめました。
脳出血は脳卒中の中の1つです。
脳卒中は毎年、死因上位となる病気で寝たきりになる原因も脳卒中が毎年上位となります。

死因の順位は良く国試にでるのだ
同じ脳の疾患でも看護のポイントが違うため注意が必要です。
1、脳出血とは
何らかの原因により脳の血管が破れて脳の中に出血を起こした状態です。
出血した血液が塊になることを血腫といいます。
血腫が脳内にできることで脳に直接ダメージを与えます。
血腫が大きくなったり脳浮腫により頭蓋内圧が高くなると脳が圧迫されてダメージを与えます。


脳にダメージなのだ
1).種類
- 被殻出血
- 視床出血
- 小脳出血
- 橋出血
- 皮質下出血「脳葉出血」
- 混合型脳出血「被殻出血+視床出血」
2).原因
高血圧症
安静時の血圧測定で慢性的に高い異常値がでる状態です。
静かに落ち着いている時に血圧を測定するといつも高い数値になります。


高血圧症について詳しくまとめてあるのだ
動脈硬化
動脈の内壁が肥厚し硬化した状態です。
動脈の壁が肥厚すると血液の流れが悪くなり、硬化すると血管の柔軟性が失われ、心臓から送り出される圧力に耐えられなくなります。


動脈硬化について詳しくまとめてあるのだ
脳アミロイド血管症
アミロイドはタンパク質の1種です。
アミロイドにより動脈は傷つきます。
アミロイドが蓄積して脳の動脈に沈着することで脳機能障害を起こします。
脳動静脈奇形
先天性脳血管疾患の1つです。
ナイダスと呼ばれる脳血管奇形があり動脈と静脈が直接つながっている状態です。
異常な血管のかたまりでナイダスが破れることで出血します。
その他の危険因子
- 糖尿病
- 脂質異常症
- メタボリックシンドローム
- 喫煙
- 飲酒
- ストレス
- 運動不足
- 睡眠不足


まとめてあるのだ
2、脳出血によるリスク
1).頭蓋内圧亢進
頭蓋内圧は脳や血液、髄液により生じています。
この圧力が「浮腫」「腫瘍」「血腫」「膿瘍」などで高くなる状態です。
頭蓋内圧亢進の三徴候
- 頭痛
- 嘔吐
- うっ血乳頭「視神経乳頭の腫脹」


三徴候は覚えておくのだ
脳ヘルニア
ヘルニアとは臓器があるべき場所からなんらかの原因により脱出することです。
頭蓋内圧が高くなることであるべき場所の脳が脳の中の境界や隙間といった隣接する空間に押し出され脱出した状態になります。
2).高次脳機能障害
- 失語
- 失認
- 失行
- 半側空間無視
- 注意障害
- 記憶障害
- 遂行機能障害
- 地誌的障害
- 行動と情緒の障害


高次脳機能障害についてまとめてあるのだ
3).再発性脳出血
脳出血を再び起こす状態です。
4).誤嚥性肺炎
気管や肺に誤って唾液や飲み物、食べ物などが入り込むことを誤嚥と言います。
細菌なども一緒に入り込みます。
感染や異物により肺が炎症を起こすと誤嚥性肺炎になります。


高齢者に多いのだ
5).褥瘡
寝たきりなどにより、重力で骨と皮膚表層の間の軟部組織が圧迫されます。
圧迫されている状態が長く続くと、血液の流れが悪くなったり滞ります。
血液が行き届かないと皮膚の細胞に十分な酸素や栄養が行かなくなるため皮膚の状態に発赤や潰瘍などができる状態です。


時間を決めて体位変換をするのだ
3、症状
突然に起こる半身麻痺や感覚の異常、意識状態低下、呼吸障害、言語異常、歩行障害、視界狭小、頭痛、めまい、嘔吐、痙攣などです。
1).障害された部位による症状


障害された部位によって症状が少し違うのだ
4、検査
- 採血
- 頭部XーP
- 頭部CT
- ヘリカルCT
- 頭部MRI、MRA
5、治療
1).急性期
- 降圧療法
- 開頭血腫除去術
- 定位的脳内血腫除去術
- 脳内血腫吸引術
- 抗脳浮腫療法
- 脳血管リハビリテーション療法
2).回復期
- 脳血管リハビリテーション療法
- 再発予防
3).慢性期
- 脳血管リハビリテーション療法
- 再発予防
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