「母乳栄養」について、過去の看護師国家試験では比較的良く出題されています。選択肢でも出題されるため、しっかり覚えましょう。
1、母乳栄養
1).ビタミンD
ビタミンDは日光にあたることにより作られます。
日焼けをしないために日光を避ける場合はビタミンDが不足しやすくなります。
「母乳に十分に含まれいない」「妊娠時期に母親がビタミンD不足」などの理由で不足しやすいです。
2).ビタミンK
胎盤通過性が悪く新生児は肝臓にビタミンKの備蓄が少ないです。
「母乳に十分に含まれいない」「腸内細菌叢が未完成」などの理由で不足しやすいです。
ビタミンK不足は「新生児メレナ」のリスクが高くなります。
ビタミンK不足を補うために「出生時」「生後1週間」「生後1ヶ月」の3回にビタミンK2シロップを与薬します。
ビタミンK2シロップを与薬する時期は覚えるのだ
2、過去の問題
過去の問題を見てみます。
過去問「必修」
母乳栄養で不足しやすいのはどれか。
- ビタミンA
- ビタミンB
- ビタミンC
- ビタミンE
- ビタミンK
5.ビタミンK
過去問「状況設定」
Aさん(28歳、初産婦)は、夫(30歳)と2人暮らし。
妊娠25週4日に妊娠糖尿病〈GDM〉と診断され、インスリンの自己注射を行っている。
胎位が骨盤位であったため妊娠38週2日に予定帝王切開術を受け、3,050gの男児を出産した。
麻酔は脊髄くも膜下麻酔で、術中の経過に異常はなく、出血量は480mLであった。
弾性ストッキングを着用している。
児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後10点。
児のバイタルサインは直腸温37.3°C、呼吸数45/分、心拍数154/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉99%であった。
児への対応で最も優先するのはどれか。
- 沐浴
- 血糖値の測定
- 経皮的黄疸計での測定
- ビタミンK2シロップの与薬
2.血糖値の測定
過去問「状況設定」
Aさん(29歳、初産婦)は、妊娠37週0日で2,780gの男児を正常分娩で出産した。出生後5分の児の状態は、心拍数150/分、四肢を屈曲させて啼泣している。顔面を清拭されると激しく啼泣し、全身はピンク色である。
出生後1時間。児の状態は、直腸温37.0°C、呼吸数40/分、心拍数120/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉96%(room air)、四肢冷感やチアノーゼを認めない。哺乳は開始していない。Aさんの経過は順調である。
このときの児への看護で適切なのはどれか。
- ビタミンK2シロップを経口投与する。
- 風通しの良いところに児を寝かせる。
- 先天性代謝異常検査を行う。
- 早期母子接触を行う。
4.早期母子接触を行う。
新生児出血性疾患の予防のため「ビタミンK2シロップ」を与薬しますが、最優先ではないため注意が必要です。
3、追加問題
112回
母乳栄養の児に不足しやすいのはどれか。
- ビタミンA
- ビタミンB
- ビタミンC
- ビタミンE
- ビタミンK
5.ビタミンK
勉強お疲れ様なのだ
休憩も必要なのだ