クロザピンを内服している患者は重大な副作用が生じることがあります。重要な副作用や注意事項についてまとめました。
統合失調症の治療によく効くという薬剤です。
使用するためには色々な条件や登録が必要になります。
慎重に使うのだ
1、クロザピンとは
他の抗精神病薬治療に抵抗性を示す統合失調症の患者さんに使用できる治療薬のことです。
1).成分
- クロザリル25mg
- クロザリル100mg
2).商品名
- クロザピン25mg
- クロザピン100mg
2、副作用
- 流涎過多
- 便秘
- 傾眠
- 発熱
- 倦怠感
- 悪心
- 頻脈
- 鎮静
- 振戦
1).重大な副作用
無顆粒球症
白血球が急激に減少するリスクがあります。
白血球が減少すると「白血球減少症」「好中球減少症」となります。
さらに減少が進むと「無顆粒球症」になります。
無顆粒球症は細菌に感染しやすくなるだけではなく、治りにくくなります。
- 突然の高熱
- 悪寒
- 咽頭痛
糖尿病
高血糖になるリスクがあります。
基礎疾患に糖尿病があると悪化させるリスクがあります。
糖尿病が悪化すると「糖尿病性昏睡」となるリスクがあります。
- 口渇
- 体重減少
- 多尿
糖尿病について詳しくまとめてあるのだ
心臓疾患
「心筋炎」「心筋症」などになるリスクがあります。
- 頻脈
- 動悸
- 胸痛
- 呼吸困難
てんかん発作
てんかん発作による「意識障害」「転倒」となるリスクがあります。
- 全身「部分」の筋肉痙攣
- 意識障害
- 発作前の記憶消失
- 筋緊張消失
イレウス
- 便秘
- 腹痛
- 腹満
- 食欲減退
- 悪心
- 嘔気
悪性症候群
- 37.5℃以上の発熱「原因不明」
- 錐体外路症状
- 頻脈
- 頻呼吸
- 血圧上昇
- 筋肉痛
失神
- 立ちくらみ
- めまい
- 倦怠感
- 顔面蒼白
- 冷汗
深部静脈血栓症
「深部静脈血栓症」となるリスクがあります。
これにより「肺塞栓症」のリスクが出現します。
- 下肢浮腫
- 下肢疼痛
肝炎
「肝炎」となるリスクがあります。
これにより「劇症肝炎」となるリスクが出現します。
- 倦怠感
- 悪心
- 食欲低下
- 黄疸
胸膜炎
- 呼吸困難
- 発熱
- 胸痛
3、注意事項
とても大事なのだ
1).飲み忘れ
基本的に気づいた時にできるだけ早く内服します。
次の内服する時間が近い場合は飲まないようにします。
2回分の内服は絶対にしてはいけません。
医師や薬剤師に必ず相談します。
2).他の抗精神病薬
基本的は一緒に飲みません。
その他の薬剤も組み合わせによってはクロザピンの作用が「増強」「減弱」することがあります。
医師や薬剤師に相談をします。
3).他医療機関の受診
クロザピンを処方している医療機関以外に受診「入院」する時はクロザピンを内服していることを伝えます。
4).その他
「たばこ」「カフェイン」などクロザピンに影響することがあります。
医師や薬剤師に相談をします。
定期的に検査をするのだ