妄想の分類や状態についてまとめました。
妄想の種類ありすぎませんか。
精神疾患では妄想がある患者さんは多くいます。

軽い妄想なら経験あると思うのだ
「こうなったらいいな」程度なのだ
病院などで使われる「妄想」についての説明です。

ここでは日常生活に影響が出たり病的な妄想について説明するのだ
1、妄想とは
根拠がほとんどないのに「非現実的内容」を強く確信している状態です。
生活に支障がない軽度から支障がある重度まで個人差があります。
妄想は自覚することが困難であるため「病識がない」ことが多いですが、自分の妄想に対して非合理性を感じてなんとなく気付いている場合は「病識がある」ことがあります。

妄想の世界はその人にとっては現実と同じに感じているから病識が無いのだ
現実の世界と妄想の世界に違和感を感じて病識がある人もいるのだ
1).二重見当識
現実と妄想の世界が心の中に並立して存在して行ったり来たりする状態のことです。
非常識だけど現実だと思っていることがあっても、それに左右されることなく日常生活を送れる状態のことです。
2、分類
妄想を区別することは困難で、その人の状態や妄想内容などの組み合わせによっては一次妄想になったり二次妄想となったりします。

一次と二次の分類があるのだ
1).一次妄想
真正妄想のことです。
根拠がない妄想のことで一次妄想は5つに区別することができます。
妄想気分
周囲が「不気味」「意味ありげ」「何かに巻き込まれる」「何かが起きる」と感じているが確信がない状態です。
統合失調症の初期症状に出現しやすいです。
妄想知覚
正常な知覚から異常な意味を付与している状態です。
周囲の状況に対し、異常な意味を付与して間違った判断をすることです。
「現実の周囲の状況」に対して「異常な意味を付与する」2分節性と考えられています。
- 家の前に止まってる自動車に対して、狙われていると思う
- 足音が聞こえるのに対して、監視されていると思う
- 犬がお手をしたから宝くじが当たったと思う
妄想表象
とんでもないイメージを抱くことです。
妄想覚性
理解はしていないが途方のない察知をすることです。
妄想着想
考えや記憶に対して突然に意味付けをすることです。
妄想知覚と違い1分節性と考えられています。

妄想知覚は妄想内容が2分節で妄想着想は妄想内容が1分節になるのだ
- 自分は〇〇の生まれ変わりであると思う
- 自分は神だと思う
2).二次妄想
経験や関わりなどの引き金が原因である妄想のことです。
- 周りに嫌われているから避けられている
- 自分は何の役にも立たない
- 自分の病気は不治の病である
3、妄想の内容による分類
1).微小妄想
自分を低く評価して劣っている、価値がないと極端に思うことです。

うつ病に多い症状なのだ
心気妄想
病気じゃないのに重い病気だと思うことです。
罪業妄想
社会規範、倫理などを犯したと思い自分を責めることです。
貧困妄想
現実にはお金はあるのにお金がないと思うことです。
虚無妄想
自分の心や身体、周囲の世界の存在を否定することです。
2).被害妄想
何もされていないのに他人から害を受けている、不当な扱いをされていると思うことです。

統合失調症に多い症状なのだ
迫害妄想
迫害されていると思うことです。
注察妄想
見られている、監視されていると思うことです。
追跡妄想
追われていると思うことです。
被毒妄想
食べ物に毒が盛ってある、入っていると思うことです。
盗害妄想
盗まれたと思うことです。
被害関係妄想
自分とは関係のないことでも自分が害を受けていると思うことです。
- TVやラジオで私の悪口を言ってると思う
- 看護師が笑うのは私をバカにしているからだと思う
嫉妬妄想
浮気をしていると到底思えない状況でもパートナーが浮気をしていると思うことです。
つきもの妄想
霊的な何かに取り憑かれていると思うことです。
好訴妄想
法的に不利益を与えられたと思うことです。
物理的被影響妄想
光線や電気、電波などで攻撃されていると思うことです。
3).関係妄想
自分とは関係のないことでも自分に関することであると思うことです。
被害妄想とは分けて考えますが、害を受けていると思うことが多いです。
害を受けてと思う場合は被害関係妄想になります。
忌避妄想
人に嫌われて避けられていると思うことです。
4).誇大妄想
根拠がないのに自分は万能であると過大評価することです。

躁病に多い症状なのだ
発明妄想
すごい発明をしたと思うことです。
宗教妄想
宗教上で特別な存在だと思うことです。
血統妄想
権力者、有名人と血縁関係であると思うことです。
恋愛妄想
第三者が自分のことを好きと思うことです。
5).身体妄想
自分の身体について周囲とは違うイメージを思うことです。
醜形妄想
身体の部分的、全体的に自分のことを醜い思うことです。
自己臭妄想
自分から不快な臭いがあると思うことです。
6).家族否認妄想
自分の家族を本気の家族ではないと思うことです。
7).変身妄想
他の何かに変身したと思うことです。

妄想の世界って怖いのだ
現実と妄想の世界は違うことが多いから生活が大変そうだなのだ