「職業性疾患」について、過去の看護師国家試験でかなり出題されています。必ず覚えましょう。
1、職業性疾患
1).潜函病
潜函病「せんかんびょう」と読みます。
他に急性減圧症候群や潜水病と呼ばれることがあります。
潜水や掘削作業などの高気圧作業となる職業で発症するリスクがあります。
2).じん肺
炭鉱や建設現場、工場など粉塵が起こる作業となる職業で発症するリスクがあります。
看護師国家試験では石綿「アスベスト」がじん肺の原因であると良く出題されます。
3).中皮腫・肺がん
建材や工業製品に使用されていた石綿「アスベスト」を解体する職業で発症するリスクがあります。
発症は暴露から数十年となることが多いです。
4).白蝋病
チェーンソーやグラインダーなどの振動が局所に伝わる工具や機械を取り扱う職業で発症するリスクがあります。
特徴的な症状はレイノー現象になります。
5).視力障害
VDT作業をする職業で発症するリスクがあります。
VDT作業は「Visual Display Terminals」のことで、ディスプレイを持つ画面表示装置「パソコン」「監視カメラ」などがあります。
6).造血機能障害
X線やCTなどから照射される放射線が原因で、電離放射線を扱う作業をする職業で発症するリスクがあります。
7).災害性腰痛
負傷に起因する疾病の多くは災害性腰痛です。
業務上疾病で発生件数が1番多い疾病は、毎年ほとんど「負傷に起因する疾病」となっています。
業務上疾病で発生件数が1番多い疾病は変わる可能性があるため出題される年のデータを覚えるのだ
2、過去の問題
過去の問題を見てみます。
過去問「必修」
日本の平成25年(2013年)における業務上疾病で発生件数が最も多いのはどれか。
- 振動障害
- 騒音による耳の疾患
- 負傷に起因する疾病
- じん肺症及びじん肺合併症
3.負傷に起因する疾病
過去問「必修」
職業性疾病のうち情報機器〈VDT〉作業による健康障害はどれか。
- じん肺
- 視力障害
- 振動障害
- 皮膚障害
2.視力障害
過去問「必修」
じん肺に関係する物質はどれか。
- フロン
- アスベスト
- ダイオキシン類
- ホルムアルデヒド
2.アスベスト
過去問「一般」
チェーンソーの使用によって生じるのはどれか。
- じん肺
- 視力低下
- 心筋梗塞
- 肘関節の拘縮
- Raynaud〈レイノー〉現象
5.Raynaud〈レイノー〉現象
過去問「一般」
作業と健康障害の組合せで正しいのはどれか。
- VDT作業───栄養機能障害
- 有機溶剤を扱う作業───呼吸機能障害
- 電離放射線を扱う作業───造血機能障害
- 石綿〈アスベスト〉を扱う作業───排尿機能障害
3.電離放射線を扱う作業───造血機能障害
次のことは覚えましょう。
- 潜函病「急性減圧症候群、潜水病」:潜水や掘削作業などの高気圧作業となる職業
- じん肺:炭鉱や建設現場、工場など粉塵が起こる作業となる職業、石綿「アスベスト」が原因
- 中皮腫・肺がん:石綿「アスベスト」を解体する職業、発症は暴露から数十年となる
- 白蝋病:振動が局所に伝わる工具や機械を取り扱う職業、特徴的な症状はレイノー現象
- 視力障害:VDT作業をする職業
- 造血機能障害:電離放射線を扱う作業をする職業
- 災害性腰痛:負傷に起因する疾病の多くは災害性腰痛
- 負傷に起因する疾病:業務上疾病で発生件数が1番多い疾病
勉強お疲れ様なのだ
休憩も必要なのだ