「黄疸」について、過去の看護師国家試験でかなり良く出題されています。過去の問題を解いて点数アップしましょう。
1、シャルコー3徴
シャルコー3徴とは、急性胆管炎で出現する代表的な症状のことで、次の3つの症状になります。
- 右上部腹痛
- 発熱や悪寒
- 黄疸「白目が黄色」
3つの症状が揃うのは60%前後とされていて、症状が1つ、2つの状態もあります。
2、レイノルズ5徵
レイノルズ5徵も急性胆管炎で出現する代表的な症状のことで、次の5つの症状になります。
- 右上部腹痛
- 発熱や悪寒
- 黄疸「白目が黄色」
- ショック
- 意識障害
3、過去の問題
過去の問題を見てみます。
過去問「必修」
黄疸のある成人患者にみられる随伴症状はどれか。
- 動悸
- 難聴
- 関節痛
- 搔痒感
4.搔痒感
過去問「一般」
【不適切問題】
- 3つの選択肢が正解であるため。
悪性貧血で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 黄疸が生じる。
- 異食症が出現する。
- 小球性の貧血である。
- 胃癌の発症率が高い。
- 自己免疫機序で発症する。
1.黄疸が生じる。
4.胃癌の発症率が高い。
5.自己免疫機序で発症する。
過去問「一般」
急性胆管炎の代表的な3症状を示すCharcot〈シャルコー〉3徴に含まれるのはどれか。
2つ選べ。
- 黄疸
- 嘔吐
- 下痢
- 発熱
- 意識障害
1.黄疸
4.発熱
過去問「一般」
早期新生児の生理的黄疸で正しいのはどれか。
- 生後24時間以内に出現し始める。
- 皮膚の黄染は、腹部から始まる。
- 生後4、5日でピークとなる。
- 便が灰白色になる。
3.生後4、5日でピークとなる。
過去問「一般」
Aさん(50歳、男性)は肝硬変と診断され、腹水貯留と黄疸がみられる。
Aさんに指導する食事内容で適切なのはどれか。
- 塩分の少ない食事
- 脂肪分の多い食事
- 蛋白質の多い食事
- 食物繊維の少ない食事
1.塩分の少ない食事
過去問「状況設定」①
Aさん(56歳、女性、会社員)は、夕食の1時間後から腹痛・嘔吐が出現し救急外来を受診した。
2か月前から自然に消失する右季肋部痛を繰り返していた。
身体所見:身長155cm、体重82kg。体温38.2℃、呼吸数16/分、脈拍110/分、血圧126/70mmHg。眼球結膜に黄染あり。右季肋部に圧痛あり。意識清明。
検査所見:白血球14,960/μL、Hb18g/dL。総ビリルビン8.7mg/dL、直接ビリルビン7.2mg/dL、アミラーゼ121IU/L、リパーゼ45IU/L、尿素窒素18.9mg/dL、血清クレアチニン0.98mg/dL。CRP9.2mg/dL。
腹部超音波検査所見:胆囊壁の肥厚、胆囊の腫大、総胆管の拡張、総胆管結石を認めた。
Aさんの病態で正しいのはどれか。
- 急性胃炎
- 急性腎不全
- 閉塞性黄疸
- 溶血性貧血
3.閉塞性黄疸
過去問「状況設定」②
(上記①の続きの問題)
Aさんは、緊急で内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉を受ける方針となった。
検査前に看護師が行う説明で正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 「のどに麻酔をします」
- 「磁力を使った検査です」
- 「造影剤を静脈から投与します」
- 「検査は仰向けで行います」
- 「検査後の合併症に膵炎があります」
1.「のどに麻酔をします」
5.「検査後の合併症に膵炎があります」
過去問「状況設定」③
(上記②の続きの問題)
Aさんには、緊急内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉に続いて内視鏡的経鼻胆管ドレナージ〈ENBD〉が留置された。
入院時に採取した血液培養からは大腸菌〈E.coli〉が検出されたが、抗菌薬治療とENBDにより解熱している。
入院後2日、Aさんは右季肋部の違和感を訴えた。
バイタルサインは正常である。
この時の看護師の対応で正しいのはどれか。
2つ選べ。
- ドレナージチューブをクランプする。
- ドレナージチューブから空気を注入する。
- ドレナージチューブの固定位置を確認する。
- ドレナージチューブからの排液量を確認する。
- ドレナージチューブをアルコール綿で消毒する。
3.ドレナージチューブの固定位置を確認する。
4.ドレナージチューブからの排液量を確認する。
過去問「状況設定」①
Aさん(53歳、男性、会社員)は、1週前から倦怠感が強く、尿が濃くなり、眼の黄染もみられたため、近くの医療機関を受診し黄疸と診断された。
総合病院の消化器内科を紹介され受診した。
時々、便が黒いことはあったが、腹痛はなかった。
既往歴に特記すべきことはない。
来院時のバイタルサインは、体温36.8°C、脈拍68/分、血圧134/82mmHgであった。
血液検査データは、アルブミン4.2g/dL、AST〈GOT〉69IU/L、ALT〈GPT〉72IU/L、総ビリルビン14.6mg/dL、直接ビリルビン12.5mg/dL、アミラーゼ45IU/L、Fe27μg/dL、尿素窒素16.5mg/dL、クレアチニン0.78mg/dL、白血球9,200/μL、Hb11.2g/dL、血小板23万/μL、CRP2.8mg/dLであった。
Aさんのアセスメントで正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 脱水がある。
- 閉塞性黄疸である。
- 膵炎を発症している。
- 急性腎不全を発症している。
- 鉄欠乏性貧血の可能性がある。
2.閉塞性黄疸である。
5.鉄欠乏性貧血の可能性がある。
過去問「状況設定」②
(上記①の続きの問題)
腹部造影CTにて膵頭部癌が疑われ、内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉が行
われ、膵液細胞診と膵管擦過細胞診とが行われた。
また、内視鏡的経鼻胆道ドレナージ〈ENBD〉が行われ、ドレナージチューブが留置された。
処置後18時間、チューブからの排液は良好で、腹痛はなく、Aさんはチューブが固定されている鼻翼の違和感を訴えている。
バイタルサインは、体温37.1°C、脈拍76/分、血圧128/80mmHgであった。
血液検査データは、総ビリルビン11.2mg/dL、直接ビリルビン8.2mg/dL、アミラーゼ96IU/L、白血球9,800/μL、CRP3.5mg/dLであった。
このときのAさんへの看護で正しいのはどれか。
- 禁食が続くことを伝える。
- ベッド上安静が必要であることを伝える。
- 鼻翼にドレナージチューブが接触していないか確認する。
- ドレナージチューブを持続吸引器に接続する準備をする。
3.鼻翼にドレナージチューブが接触していないか確認する。
過去問「状況設定」③
(上記②の続きの問題)
細胞診の結果、クラスVで膵頭部癌と診断された。
上部消化管内視鏡検査で十二指腸に出血を伴う膵癌の浸潤を認め、胃切除を伴う膵頭十二指腸切除術が行われた。
術後、中心静脈栄養法IVHを行ったがインスリンの投与は必要ないと判断された。
経過は良好であり、食事が開始された。
このときのAさんに対する説明で適切なのはどれか。
- 便秘が起こりやすい。
- 脂質の制限は不要である。
- カロリー制限が必要となる。
- ダンピング症状が起こりやすい。
4.ダンピング症状が起こりやすい。
過去問「状況設定」①
在胎40週2日、正常分娩で出生した男児。
出生時体重3,300g、身長48.5cm。生後1日の体重は3,200g。
バイタルサインは腋窩温37.2°C、呼吸数70/分、心拍数130/分。
出生後24時間までに、排尿が1回、排便が1回みられた。
生後3日、児の体重は3,000gになった。
バイタルサインに異常はみられない。
手掌と足底に黄疸がみられ、傾眠傾向にあった。
血清ビリルビン値18.5mg/dL。
母児同室を続けるため、コットに設置可能な光線療法器を用いて治療を行うことになった。
児の光線療法に関する母親への説明で適切なのはどれか。
- 「体温は低下します」
- 「便の回数は減ります」
- 「おむつは外して行います」
- 「直接授乳は続けましょう」
4.「直接授乳は続けましょう」
勉強お疲れ様なのだ
休憩も必要なのだ