「麻薬」に関する問題は良く出題されています。作用は鎮痛ですが、看護師国家試験では副作用や管理方法を問題にしていることが多いです。
良く出題されるため、しっかり覚えることをお勧めします。
1、基本
マーカー部分は覚えます。
- 種類
- モルヒネ
- フェンタニル「貼付剤」
- オキシコドン
- コデイン
- トラマドール など
- 副作用
- 悪心
- 嘔吐
- 嘔気
- 便秘「腸蠕動の抑制」
- 眠気
- せん妄
- 幻覚
- 呼吸抑制
- 口内乾燥
- 掻痒感
- 排尿障害 など
2、取り扱い
麻薬および向精神薬取締法により定められています。
麻薬処方せんは、都道府県知事から免許を受けた麻薬施用者のみが交付することができます。
麻薬の表示は「○」の中に「麻」と書いて表示します。
特に色の指定はありません。
保管方法は他の医薬品と区別して貯蔵し、鍵をかけた堅固な設備内に保管します。
薬液が余ったら破棄せずに保管が必要で、麻薬注射液の使用後のアンプルも麻薬管理責任者に返却する必要があります。
3、過去の問題
過去の問題を見てみます。
過去問「必修」
他の医薬品と区別して貯蔵し、鍵をかけた堅固な設備内に保管することが法律で定められているのはどれか。
- ヘパリン
- インスリン
- リドカイン
- フェンタニル
4.フェンタニル
過去問「必修」
モルヒネの副作用(有害事象)はどれか。
- 出血
- 便秘
- 高血圧
- 粘膜障害
2.便秘
過去問「一般」
麻薬の取り扱いで正しいのはどれか。
- 看護師は麻薬施用者免許を取得できる。
- 麻薬を廃棄したときは市町村長に届け出る。
- アンプルの麻薬注射液は複数の患者に分割して用いる。
- 麻薬及び向精神薬取締法に管理について規定されている。
4.麻薬及び向精神薬取締法に管理について規定されている。
過去問「状況設定」
Aさん(57歳、男性)は、妻(55歳)と長女(28歳)の3人暮らし。
4年前に直腸癌と診断され、手術を受けてストーマを造設した。
その後、Aさんは直腸癌を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部のがん疼痛を訴えたため、疼痛をコントロールする目的で入院した。
主治医からAさんと家族に余命4か月程度と告知され、Aさんは「痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない。自宅で好きなことをして過ごしたい」と話している。
現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を1日2回内服し、痛みがなければ日常生活動作ADLは、ほぼ自立している。
退院後、Aさんは痛みが強くなってきたため、主治医はオキシコドン塩酸塩を増量したが、Aさんは眠気が強くなり「薬を飲みたくない」と訴えた。
そのため、フェンタニル貼付剤に切り替え、レスキュー薬としてフェンタニルクエン酸塩舌下錠が処方された。
訪問看護師によるAさんの家族への疼痛緩和のための薬物療法の指導で適切なのはどれか。
- 副作用で便秘が生じた場合には貼付しない。
- 残ったオキシコドン塩酸塩は自宅で保管する。
- レスキュー薬は使用間隔を気にせず使用してよい。
- フェンタニル貼付剤の交換時に家族が貼付面に触れないようにする。
4.フェンタニル貼付剤の交換時に家族が貼付面に触れないようにする。
ポイントは一般問題の選択肢になります。
- 看護師は麻薬施用者免許を取得できる。
- 取得できるのは医師、歯科医師、獣医師、薬剤師
- 麻薬を廃棄したときは市町村長に届け出る。
- 都道府県知事に届出をして麻薬取締員等の下に行われる
- アンプルの麻薬注射液は複数の患者に分割して用いる。
- 麻薬取り扱い上の禁止行為
- 麻薬及び向精神薬取締法に管理について規定されている。
- 正解答
4、まとめ
- 種類
- モルヒネ
- フェンタニル「貼付剤」
- オキシコドン
- 副作用
- 便秘「腸蠕動の抑制」
- 呼吸抑制
- 取り扱い
- 麻薬および向精神薬取締法により定められている
- 麻薬処方せんは、都道府県知事から免許を受けた麻薬施用者のみが交付
- 保管方法は他の医薬品と区別して貯蔵し、鍵をかけた堅固な設備内に保管
- 薬液が余ったら破棄せずに保管が必要で、麻薬注射液の使用後のアンプルも麻薬管理責任者に返却する必要がある
- 過去問
- 他の医薬品と区別して貯蔵し、鍵をかけた堅固な設備内に保管することが法律で定められているのは「フェンタニル」
- モルヒネの副作用(有害事象)は「便秘」
- 麻薬の取り扱いで正しいのは「麻薬及び向精神薬取締法に管理について規定されている。」
- 訪問看護師によるAさんの家族への疼痛緩和のための薬物療法の指導で適切なのは「フェンタニル貼付剤の交換時に家族が貼付面に触れないようにする。」
5、追加問題
112回
モルヒネの副作用(有害事象)はどれか。
- 出血
- 難聴
- 便秘
- 骨髄抑制
3.便秘
勉強お疲れ様なのだ
休憩も必要なのだ