「統合失調症」について、過去の看護師国家試験でかなり良く出題されています。統合失調症に関することは範囲が広いため過去の問題を中心に覚えましょう。

統合失調症について詳しく勉強したい方はこちらの記事を参照ください。
過去の問題
過去の問題を見てみます。
過去問「一般」
統合失調症の幻覚や妄想に最も関係する神経伝達物質はどれか。
- ドパミン
- セロトニン
- アセチルコリン
- ノルアドレナリン
1.ドパミン
過去問「一般」
Aさん(60歳、女性)は、統合失調症で10年間入院していた。
来月退院予定となったため、Aさん、医師、看護師でチームを作り、退院支援計画を立てることになった。
Aさんは「両親も亡くなってしまい、これからの生活費や住む場所がとても心配だ」と訴えてきた。
退院支援を進めるにあたり、チームに加わるメンバーで最も適切なのはどれか。
- 薬剤師
- 精神保健福祉士
- ピアサポーター
- 臨床心理技術者(臨床心理士・公認心理師等)
2.精神保健福祉士
過去問「一般」
Aさん(25歳、男性)は、統合失調症と診断された。
抗精神病薬の内服を開始した2日後、Aさんはそわそわして落ち着かず「足がムズムズする」と歩き回るようになった。
Aさんにみられている状態はどれか。
- アカシジア
- ジストニア
- ジスキネジア
- ミオクローヌス
1.アカシジア
過去問「一般」
Aさん(57歳、女性)は1人暮らし。統合失調症で精神科病院への入退院を繰り返しており、今回は入院してから1年が経過している。日常生活動作〈ADL〉はほぼ自立し、服薬の自己管理ができるようになってきた。
Aさんが退院に向けて利用するサービスとして適切なのはどれか。
- 療養介護
- 施設入所支援
- 地域移行支援
- 自立訓練としての機能訓練
3.地域移行支援
過去問「一般」
Aさん(22歳、統合失調症)は父親、母親、妹との4人暮らし。
高校卒業後、アルバイトをしていたが、症状の悪化によって初めて精神科病院に入院した。
退院後に一般企業で働きたいと希望している。
看護師がAさんに提案するサービスで適切なのはどれか。
- 行動援護
- 就労移行支援
- 自立生活援助
- 地域定着支援
2.就労移行支援
過去問「一般」
母親がAさん(27歳、統合失調症)に対して「親に甘えてはいけない」と言いながら、過度にAさんの世話をすることで、Aさんが混乱していた。
この親子関係を示すのはどれか。
- 共依存
- 同一視
- ネグレクト
- 二重拘束〈ダブルバインド〉
4.二重拘束〈ダブルバインド〉
過去問「状況設定」①
Aさん(28歳、女性、外国籍)は3年前に日本人の夫と結婚し来日した。
簡単な日本語を話せたため、来日した半年後からコンビニエンスストアでアルバイトを始めた。
最近になり、夫は仕事で帰りが遅くなることが多くなった。
Aさんが「お客さんが自分の悪口を言っている」と話したが、夫は気にしなかった。
その後、アルバイト先の上司から「Aさんが奇声を発している」「ぶつぶつと独り言を言って歩き回っている」と夫に連絡があった。
夫が病院に付添い精神科外来を受診し、統合失調症と診断されて入院となった。
入院時、Aさんの髪は乱れ、誰かに見張られている気がすると怯えていた。
入院当日に看護師が行う情報収集で最も優先するのはどれか。
- 症状が日常生活に与える影響
- アルバイト先の人間関係
- 医療用語の理解力
- 精神疾患の家族歴
1.症状が日常生活に与える影響
過去問「状況設定」②
(上記①の続きの問題)
入院後、担当看護師は毎日面会に来ている夫の表情が気になり声をかけた。
夫は「先生から統合失調症には様々な症状があるとお聞きしました。入院して妻は落ちつきましたが、これからどう接していけばいいのか悩んでいます」と話した。
担当看護師はチームカンファレンスで夫の様子を伝え、主治医の判断で、夫に家族心理教育への参加を促すことになった。
担当看護師が夫に家族心理教育を勧める声かけで適切なのはどれか。
- 「Aさんの症状と対応について学ぶことができます」
- 「ご家族に参加して頂くことが退院の条件です」
- 「家族同士の自助グループです」
- 「匿名で参加できます」
1.「Aさんの症状と対応について学ぶことができます」
過去問「状況設定」③
(上記②の続きの問題)
入院後2か月が経過した。
Aさんは独り言を言うことはあったが、他の入院患者と口論になることはなかった。
作業療法士から「Aさんは手先が器用で、作業療法中は楽しそうに過ごしています」と情報を得た。
退院に向けた担当看護師との面談で、Aさんは「手芸が楽しかった」「家に1人でいると寂しい」と話した。
退院に向けてAさんに提案する社会資源として適切なのはどれか。
- 共同生活援助グループホーム
- 短期入所ショートステイ
- 通訳のボランティア
- 精神科デイケア
4.精神科デイケア
過去問「状況設定」①
Aさん(19歳、男性、専門学校生)は、1人暮らし。
「皆が自分を嫌っている」と言い、昨年から学校を休学し、アパートに引きこもるようになった。
先週、夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人が両親へ連絡をした。
連絡の翌日、Aさんの両親が訪ねてみると、Aさんは「隣の人に嫌がらせを受けている。助けてくれ」と叫び続けたため、両親とともに精神科病院へ行き、その日のうちに任意入院となった。
Aさんは統合失調症と診断され、抗精神病薬による治療が開始された。
Aさんは、入院後10日から日中に臥床するようになった。
夜間は熟睡している。
食事の時間に食堂に遅れてくることが多い。
看護師と会話をするようになったが、他の入院患者への被害妄想がある。
この時期の看護師の対応で最も適切なのはどれか。
- 食事介助をする。
- 一緒に院内を散歩する。
- 他の入院患者との交流を促す。
- 日中に臥床しているときは声かけを控える。
2.一緒に院内を散歩する。
過去問「状況設定」②
(上記①の続きの問題)
入院後1か月。
Aさんは洗面所でボーッとしていることが多くなり、頭痛や倦怠感を訴えることが多くなった。
身体所見:身長170cm、6時の体重60kg、17時の体重63kg、体温36.4°C、呼吸数18/分、脈拍76/分、血圧124/70mmHg。
検査所見:クレアチンキナーゼ〈CK〉190IU/L〈U/L〉、空腹時血糖102mg/dL、HbA1c5.0%、Na128mEq/L、K3.5mEq/L、総コレステロール180mg/dL、HDLコレステロール45mg/dL。
Aさんの状況で最も考えられるのはどれか。
- 水中毒
- 悪性症候群
- セロトニン症候群
- メタボリック症候群
1.水中毒
過去問「状況設定」③
(上記②の続きの問題)
入院後2か月。
Aさんは症状も落ち着いてきたため、退院の準備をすることになった。
Aさんは看護師に「病気はすっかりよくなったのに、ずっと薬を飲まなければならないのか。体がだるく、体力が落ちた気がする。朝から学校へ行けるかどうか心配だ」と話した。
Aさんの退院の準備のために行う支援で優先度が高いのはどれか。
- 服薬心理教育
- 食事への援助
- 筋力トレーニングの指導
- アサーティブトレーニングの指導
1.服薬心理教育
過去問「状況設定」①
Aさん(50歳、男性)は、23歳で統合失調症を発症し、精神科病院へ5回入院したことがある。
1年前に、被害妄想が原因で隣人に暴力を振るい措置入院となった。
入院後2か月で自傷他害の恐れは消失し、医療保護入院へ切り替えられたが、幻覚や妄想があり家族へ1日に何回も電話をかけていた。
その後は家族へ電話をかける回数が減り、病棟での生活も安定してきた。
幻聴は続いているが、自分の身の回りのことは自分で行えるようになった。
作業療法も継続して参加できていることから、退院を検討することになった。
Aさんの退院について、両親は「退院は反対。入院前のように隣人とトラブルになるのではないかと不安です。私達も高齢になってきたので負担が大きいです」と話した。
このときの両親への看護師の対応で適切なのはどれか。
- 退院後に活用できる社会資源について情報提供する。
- Aさんの主治医に入院の継続を依頼するよう勧める。
- Aさんの現在の病状を隣人に説明するよう勧める。
- 退院の承諾は家族の義務であることを伝える。
1.退院後に活用できる社会資源について情報提供する。
過去問「状況設定」②
(上記①の続きの問題)
その後もAさんの両親は、高齢であることを理由に自宅への退院には同意しなかった。
Aさんの退院を計画的に進めるために行うことで適切なのはどれか。
- 精神医療審査会の開催
- 入院診療計画書の修正
- 行動制限最小化委員会の開催
- 医療保護入院者退院支援委員会の開催
4.医療保護入院者退院支援委員会の開催
過去問「状況設定」③
(上記②の続きの問題)
Aさんの退院については、アパートでの単身生活か、共同生活援助グループホームでの生活を目指すことになった。
Aさんの精神科リハビリテーションを進めるにあたり、病棟看護師が連携する職種で最も優先度が高いのはどれか。
- 退院後生活環境相談員
- 理学療法士
- 介護福祉士
- 栄養士
1.退院後生活環境相談員
過去問「状況設定」①
Aさん(28歳、女性)は、両親と3人で暮らしている。
24歳のときに統合失調症を発症し治療を開始している。
Aさんは大学卒業後に一度就職したが、発症後に退職し、現在も無職である。
2週前から元気がなく、自室に引きこもって独り言を言っているのが目立つようになったため、両親同伴で外来を受診した。
両親からは、1年前から便秘が続き、Aさんが薬の副作用(有害事象)を気にするようになったという話があった。
Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。
- 「薬は飲まないといけません」
- 「薬には副作用があるものですよ」
- 「便秘は副作用ではありませんよ」
- 「便秘の対処方法を一緒に考えましょう」
4.「便秘の対処方法を一緒に考えましょう」
過去問「状況設定」②
(上記①の続きの問題)
診察では幻聴の悪化が認められたため、薬物治療の見直しが行われた。
その後、定期的に両親同伴で外来通院を続けた。
3か月後、幻聴は改善傾向を示し、規則正しい生活ができるようになった。
外来の診察で、悪化した原因を改めて振り返ったところ、Aさんは「半年前から家族に分からないように薬をトイレに捨てていた」と話した。
診察後、Aさんからそれを聞いた両親が、医師や看護師の目の前でAさんを大きな声で叱ると、Aさんの表情は険しくなった。
Aさんの両親に勧めるものとして適切なのはどれか。
- 心理教育
- 内観療法
- 自律訓練法
- 精神分析療法
1.心理教育
過去問「状況設定」③
(上記②の続きの問題)
【不適切問題】
- 複数の正解があるため。
さらに3か月後、家事の手伝いができるようになり、家庭内で落ち着いた日常生活を送れるようになった。
Aさんは「自分のことは自分でできるようになって、将来はまた働きたい」と話すようになり、社会復帰に向けて社会資源の利用を検討することになった。
この時点でAさんに紹介する社会資源で適切なのはどれか。
- 就労移行支援
- 地域活動支援センター
- 居宅介護ホームヘルプ
- 短期入所ショートステイ
- 共同生活援助グループホーム
1.就労移行支援
2.地域活動支援センター
過去問「状況設定」①
Aさん(19歳、男性、大学生)は、実家近くのアパートに1人で暮らしている。ある日、線路沿いの道を裸足で歩きながら険しい表情でカッターナイフを振り回し、ぶつぶつと独り言を言い続けていたことから警察に保護された。Aさんは、警察から連絡を受けた両親とともに精神科病院を受診したが「自分は命を狙われている」、「この人たちは自分の親じゃない」と言い、医療者に対しても拒否的な態度をとっている。 診察の結果、Aさんは統合失調症と診断された。Aさんの頭髪は乱れ、食事や睡眠がとれていない様子であったため、そのまま医療保護入院をすることになった。
112問
入院当日にAさんの両親から情報収集する内容として、優先度が高いのはどれか。
- Aさんの大学の出席状況
- 両親がAさんと同居する可能性
- Aさんの子ども時代の両親の育て方
- Aさんの入院に対する両親の受け止め方
4.Aさんの入院に対する両親の受け止め方
113問
Aさんの入院後2週が経過した。Aさんの母親が疲れた表情で「Aはまだ誰かに殺されるのではないかと怖がっています。Aはなぜこんな病気になったのでしょうか。親としてどのようにAに接したらよいか分かりません」と担当の看護師に相談してきた。
この時点でAさんの両親に勧めるのはどれか。
- 毎日の面会
- 家族心理教育
- Aさんとの同伴での外出
- 共同生活援助〈グループホーム〉の見学
2.家族心理教育
114問
入院後2か月が経過し、主治医からは退院の話も出始めた。Aさんは入院をきっかけに大学を休学している。Aさんの両親が「Aは学業の遅れを心配して、退院後すぐに復学したいと言っています。Aはすぐに復学できるのでしょうか」と相談してきた。
看護師の説明として適切なのはどれか。
- 「復学の時期を大学に判断してもらいましょう」
- 「復学できる状態になるまで退院を延期しましょう」
- 「ご両親からAさんに焦らないよう説得してください」
- 「まずは家庭での日常生活に慣れることから始めましょう」
4.「まずは家庭での日常生活に慣れることから始めましょう」
次のことは覚えましょう。
- 幻覚や妄想に最も関係する神経伝達物質:ドパミン
- 退院支援を進めるにあたり、チームに加わるメンバー:精神保健福祉士
- そわそわして落ち着かず「足がムズムズする」と歩き回る状態:アカシジア
- 日常生活動作〈ADL〉はほぼ自立、服薬の自己管理もできる、退院に向けて利用するサービス:地域移行支援
- 退院後に一般企業で働きたいと希望、提案するサービス:就労移行支援
- 母親がAさん(27歳、統合失調症)に対して「親に甘えてはいけない」と言いながら、過度にAさんの世話をする親子関係:二重拘束〈ダブルバインド〉→2つの矛盾した命令により精神的ストレスがかかる状態
状況設定問題は「患者や家族に負荷がかからない」「希望していることを可能な範囲で叶える」「焦らずゆっくり治療」などが焦点であるため、これらのことを考えて解答しましょう。

勉強お疲れ様なのだ
休憩も必要なのだ