看護師国家試験で「口腔ケア」がどのように出題されているのかまとめました。ポイントを覚えて確実に点数アップしていきましょう。
口腔ケアについて別の記事もあるので良ければ参考にして下さい。
1、過去の問題
看護師国家試験で口腔ケアについて過去にどのような問題が出題されていたか見ていきます。
過去問「必修」
高齢者の義歯の取り扱い方法で正しいのはどれか。
- 就寝時に外す。
- 熱湯で洗浄する。
- 保管時は乾燥させる。
- 総義歯は奥歯を起点に外す。
1.就寝時に外す。
過去問「必修」
口腔ケアで適切なのはどれか。
- 歯肉出血があっても実施する。
- 含嗽のできない患者には禁忌である。
- 総義歯の場合、義歯の洗浄のみでよい。
- 経口摂取をしていない患者には不要である。
1.歯肉出血があっても実施する。
過去問「必修」
口腔ケアで適切なのはどれか。
- 歯肉出血がある場合は実施しない。
- 含嗽ができない患者には禁忌である。
- 経口摂取の有無に関係なく実施する。
- 総義歯の場合は義歯を入れた状態で実施する。
3.経口摂取の有無に関係なく実施する。
過去問「一般」
歯ブラシを用いたブラッシングで歯周ポケットの清掃に適しているのはどれか。
- バス法
- スクラブ法
- ローリング法
- フォーンズ法
1.バス法
過去問「一般」
Aさん(83歳、男性)は、脳梗塞の後遺症で右片麻痺があり、在宅療養中である。
嚥下障害のため胃瘻を造設している。
義歯を装着しているが、自分の歯が数本残っている。
Aさんの口腔ケアについて、介護者への指導で適切なのはどれか。
- 義歯を装着したまま歯を磨く。
- 経管栄養直後に実施する。
- ペースト状の歯磨剤を使用する。
- 歯垢の除去には歯ブラシを用いる。
4.歯垢の除去には歯ブラシを用いる。
過去問「一般」
臥床している患者に対して看護師が手袋を装着して口腔ケアを実施した。
口腔ケア後の看護師の行動で適切なのはどれか。
- 手袋を外し、すぐに新しい手袋を装着して別の患者のケアを行う。
- 使用した手袋を装着したまま患者の寝衣を交換する。
- 手袋を装着したまま患者の歯ブラシを洗浄する。
- 使用した手袋は一般廃棄物の容器に捨てる。
3.手袋を装着したまま患者の歯ブラシを洗浄する。
過去問「一般」
口腔ケアの効果として正しいのはどれか。
- プラークの形成
- 唾液分泌の促進
- 口腔内のpHの酸性化
- バイオフィルムの形成
2.唾液分泌の促進
過去問「一般」
意識レベルが低下した片麻痺の患者の口腔ケアを在宅で実施する家族への説明で正しいのはどれか。
- 「舌苔には触れないでください」
- 「口腔ケアは肺炎の予防になります」
- 「入れ歯は装着したままでいいですよ」
- 「麻痺側を下にした横向きでケアをしましょう」
2.「口腔ケアは肺炎の予防になります」
過去の問題を解くと、ほとんどの人は正しい選択肢を選ぶことができると思います。
正しい選択肢を選べなくても、2択までは絞り込めたのではないでしょうか。
過去の問題の中で「バス法」「スクラブ法」「ローリング法」「フォーンズ法」とありますが、これは覚えていないとわからないと思います。
この4つの方法を覚えることをお勧めします。
また、過去の選択肢から正解答を覚えることで点数アップにつながります。
2、4つの技法
1).バス法
バス法は歯ブラシの毛先を歯と歯茎の間に45度にあて、歯肉溝「歯周ポケット」を清掃する方法です。
歯肉溝「歯周ポケット」の清掃に適していますが、歯面の清掃はあまり適していません。
- 歯肉溝「歯周ポケット」の清掃
2).スクラブ「スクラビング」法
スクラブ「スクラビング」法は歯ブラシの毛先を歯に対して90度にあて、歯面の清掃をする方法です。
歯面の清掃に適していますが、歯肉溝「歯周ポケット」の清掃はあまり適していません。
- 歯面の清掃
3).ローリング「ロール」法
ローリング「ロール」法は歯ブラシを歯軸に対して並行にして、毛先を歯面に沿うように回転させて清掃する方法です。
歯肉炎や歯槽膿漏の方に適していますが、歯垢を除去する清掃にはあまり適していません。
- 歯肉のマッサージ
4).フォーンズ法
フォーンズ法は歯ブラシの毛先を歯に対して90度にあて、円を描きながら歯面の清掃をする方法です。
歯面の清掃に適しています。
操作がしやすく小児など、歯磨きの操作が難しい方に適しています。
- 操作が簡単
3、まとめ
- 正解答
- 歯肉出血があっても実施する。
- 経口摂取の有無に関係なく実施する。
- 歯垢の除去には歯ブラシを用いる。
- 手袋を装着したまま患者の歯ブラシを洗浄する。
- 唾液分泌の促進
- 「口腔ケアは肺炎の予防になります」
- バス法
- 歯肉溝「歯周ポケット」の清掃
- スクラブ「スクラビング」法
- 歯面の清掃
- ローリング「ロール」法
- 歯肉のマッサージ
- フォーンズ法
- 操作が簡単
誤解答は裏を返せば正解答につながります。
時間があれば誤解答を覚えるとさらに点数アップにつながります。
注意点として誤解答をそのまま覚えて、正解答と勘違いしてしまうことがあるため注意が必要です。
- 誤解答
- 含嗽のできない患者には禁忌である。
- 総義歯の場合、義歯の洗浄のみでよい。
- 経口摂取をしていない患者には不要である。
- 歯肉出血がある場合は実施しない。
- 含嗽ができない患者には禁忌である。
- 総義歯の場合は義歯を入れた状態で実施する。
- 義歯を装着したまま歯を磨く。
- 経管栄養直後に実施する。
- ペースト状の歯磨剤を使用する。
- 手袋を外し、すぐに新しい手袋を装着して別の患者のケアを行う。
- 使用した手袋を装着したまま患者の寝衣を交換する。
- 使用した手袋は一般廃棄物の容器に捨てる。
- プラークの形成
- 口腔内のpHの酸性化
- バイオフィルムの形成
- 「舌苔には触れないでください」
- 「入れ歯は装着したままでいいですよ」
- 「麻痺側を下にした横向きでケアをしましょう」
特に誤解答の中で「17.入れ歯は装着したままでいいですよ」は良く出題されます。
入れ歯は「意識がない」「睡眠」などの状態では外すことを覚えます。
勉強お疲れ様なのだ
休憩も必要なのだ