「トータルペイン」について、過去の看護師国家試験で比較的良く出題されています。簡単であるためさらっと覚えましょう。
1、トータルペイン
「全人的苦痛」のことで、苦痛を4つに分けて考えます。
がん患者や疼痛コントロールしている患者だけではなく「全ての人」が対象になります。
1).身体的苦痛
「痛み」「息苦しさ」「だるさ」などの身体症状や「掴めない」「歩けない」「動けない」など日常生活動作に支障が出る状態のことです。
2).精神的苦痛
「不安」「苛立ち」「恐怖」「怒り」「孤独感」「うつ」などの精神的症状のことです。
3).社会的苦痛
「仕事上の問題」「人間関係」「経済的問題」「家族の問題」などの社会に関わる問題のことです。
4).スピリチュアル的苦痛
「死の恐怖」「生きる意味」「罪悪感」など考え方による辛さのことです。
2、過去の問題
過去の問題を見てみます。
過去問「必修」
スピリチュアルな苦痛はどれか。
- 手術後の創部痛がある。
- 社会的役割を遂行できない。
- 治療の副作用に心配がある。
- 人生の価値を見失い苦悩する。
4.人生の価値を見失い苦悩する。
過去問「一般」
Aさん(55歳、男性、会社員)は胃癌の終末期である。
Aさんの訴えのうちスピリチュアルペインの表出はどれか。
- 「腹痛がずっと続いています」
- 「吐き気が続くと思うと不安です」
- 「今後の生活にかかるお金が心配です」
- 「これまでの自分の人生が意味のないものに思えます」
4.「これまでの自分の人生が意味のないものに思えます」
看護師国家試験の過去問の選択肢は、どの苦痛が当てはまるかを見ていきます。
手術後の創部痛がある。─身体的苦痛
社会的役割を遂行できない。─社会的苦痛
治療の副作用に心配がある。─精神的苦痛
人生の価値を見失い苦悩する。─スピリチュアル的苦痛
「腹痛がずっと続いています」─身体的苦痛
「吐き気が続くと思うと不安です」─精神的苦痛
「今後の生活にかかるお金が心配です」─社会的苦痛
「これまでの自分の人生が意味のないものに思えます」─スピリチュアル的苦痛
過去問の選択肢では、身体的、精神的、社会的、スピリチュアルで順番に並んでいます。
どの苦痛に当てはまるか、順番も参考程度に覚えましょう。
勉強お疲れ様なのだ
休憩も必要なのだ