臓器の解剖や機能は知る必要があります。看護師に必要な最低限の知識をまとめました。
解剖は基本的な知識になりますが、覚えることも多く、内容も難しく感じます。
とりあえず浅い知識として、覚え欲しい知識をまとめました。
看護師国家試験の問題に使われることもあるため、ここにまとめてある知識は覚えることをお勧めします。
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心臓の役割は重要なのだ
1、心臓とは
血液を全身に循環するための「血液循環系の中枢器官」です。
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血液を送るポンプの役割なのだ
1).解剖
位置
胸腔内の縦隔下部ほぼ中央にあります。
心膜が包む形で形成される心嚢の中にあり、前胸壁と食道が挟んでいます。
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心膜に包まれているのだ
心臓の下部は左側に傾き肋骨の左側第5肋間から鎖骨中線の間にあります。
大きさ
握りこぶし程度の大きさで成人で約250〜300gあります。
形
逆円錐状で軸は左斜めに傾いています。
名前
1、心底
- 上部の右後方に尖る部分のこと
2、心尖
- 下部の左前方に尖った部分のこと
3、心臓の簡略図
正面から見ているので左右反転します。
肺
↗︎ ↘︎
右 ┃①┃┃⑥┃ ┃⑫┃┃⑦┃ 左
┏━┫↓┣┫↑┣━┳━┫↑┣┫↓┣━┓
┃ ② ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ⑧ ┃
┣━┫③┣┫⑤┣━╋━┫⑪┣┫⑨┣━┫
┃ ④↗︎ ┃ ↖︎⑩ ┃
┗━━━━━━━━┻━━━━━━━━┛
①大静脈「静脈血」
②右心房「静脈血」
③三尖弁「静脈血」
④右心室「静脈血」
⑤肺動脈弁「静脈血」
⑥肺動脈「静脈血」
⑦肺静脈「動脈血」
⑧左心房「動脈血」
⑨僧房弁「動脈血」
⑩左心室「動脈血」
⑪大動脈弁「動脈血」
⑫大動脈「動脈血」
4、血液が流れる順番
- 全身→①〜⑥→肺→⑦〜⑫→全身
5、動き
- 拡張期
- 心房「②⑧」から心室「④⑩」に血液が流れ入るため三尖弁「③」僧帽弁「⑨」は開く
- 肺動脈「⑥」や大動脈「⑫」に血液を送り出す前であるため肺動脈弁「⑤」大動脈弁「⑪」は閉じる
- 収縮期
- 肺動脈「⑥」や大動脈「⑫」を通って血液を肺や全身に送り出すため肺動脈弁「⑤」大動脈弁「⑪」は開く
- 肺や全身に血液を送り出しているため心室「④⑩」に血液が流れない様に三尖弁「③」僧帽弁「⑨」は閉じる
6、刺激伝導系
- 洞房結節「右心房」
- 房室結節「右心房下部」
- ヒス束
- 右脚・左脚
- プルキンエ線維
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心臓の簡略図は自分で描けるようになると良いのだ
2、血管
1).冠動脈
大動脈弁の上に大動脈洞「バルサルバ洞」があります。
ここに右冠状動脈と左冠状動脈がつながっています。
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大動脈弁の直上にあるのだ
右冠状動脈
1つの回旋枝になります。
右心室と左心室に血液を送っています。
左冠状静脈
途中で2つに分かれ前下行枝と回旋枝になります。
左心室や心房をに血液を送っています。
2).冠静脈
基本的に冠動脈に並走しています。
左室前壁や中隔領域は前室間静脈に集まります。
左室側壁領域は大心静脈に集まります。
左室下壁領域は中心静脈に集まります。
右室領域は小心静脈に集まります。
それぞれが冠静脈洞から右心房に開口しています。
3、ホルモン
役割はほとんど同じです。
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2つのホルモンは良く国試に出るのだ
1).心房性ナトリウム利尿ペプチド「ANP」
心臓の負荷を軽減します。
分泌
心房には容量受容器があります。
静脈還流量が増加すると心房に負荷がかかります。
負荷がかかると心房は伸展し「ANP」が分泌されます。
作用
1、抹消血管
- 抹消血管を拡張し血管の抵抗を少なくすることで心臓の負担を減少
2、腎臓
- 腎臓に作用しナトリウム排泄を促進して体液を減少「利尿作用」
3、交感神経
- 交感神経を抑制して血圧を下げる
4、アルドステロン
- アルドステロンの分泌を抑制
- アルドステロンの働きである「ナトリウムの再吸収」「水分の保持」「カリウムの排出」「水素イオンの排出」を抑制
5、レニン
- レニンの分泌を抑制することで血液中のアンジオテンシノーゲンからアンジオテンシンIという物質を作るのを抑制
- これによりアンジオテンシンIIの生成が抑制
- アンジオテンシンIIの働きである「全身の動脈を収縮させる」「副腎皮質からアルドステロンの分泌」を抑制
2).脳性ナトリウム利尿ペプチド「BNP」
心臓の負荷を軽減します。
分泌
心室には容量受容器があります。
静脈還流量が増加すると心室に負荷がかかります。
負荷がかかると心室は伸展し「BNP」が分泌されます。
作用
1、抹消血管
- 抹消血管を拡張し血管の抵抗を少なくすることで心臓の負担を減少
2、腎臓
- 腎臓に作用しナトリウム排泄を促進して体液を減少「利尿作用」
3、交感神経
- 交感神経を抑制して血圧を下げる
4、アルドステロン
- アルドステロンの分泌を抑制
- アルドステロンの働きである「ナトリウムの再吸収」「水分の保持」「カリウムの排出」「水素イオンの排出」を抑制
5、レニン
- レニンの分泌を抑制することで血液中のアンジオテンシノーゲンからアンジオテンシンIという物質を作るのを抑制
- これによりアンジオテンシンIIの生成が抑制
- アンジオテンシンIIの働きである「全身の動脈を収縮させる」「副腎皮質からアルドステロンの分泌」を抑制
4、これだけは覚えよう
- 位置:心臓の下部は左側に傾き、肋骨の左側第5肋間から鎖骨中線の間
- 重量:約250〜300g
- 心底
- 上部の右後方に尖る部分
- 心尖
- 下部の左前方に尖った部分
- 静脈血
- 大静脈
- 右心房
- 三尖弁
- 右心室
- 肺動脈弁
- 肺動脈
- 動脈血
- 肺静脈
- 左心房
- 僧房弁
- 左心室
- 大動脈弁
- 大動脈
- 血液が流れる順番
- 全身
- 大静脈
- 右心房
- 三尖弁
- 右心室
- 肺動脈弁
- 肺動脈
- 肺
- 肺静脈
- 左心房
- 僧房弁
- 左心室
- 大動脈弁
- 大動脈
- 全身
- 拡張期
- 心房から心室に血液が流れ入るため三尖弁と僧帽弁は開く
- 肺動脈や大動脈に血液を送り出す前であるため肺動脈弁や大動脈弁は閉じる
- 収縮期
- 肺動脈や大動脈を通って血液を肺や全身に送り出すため肺動脈弁や大動脈弁は開く
- 肺や全身に血液を送り出しているため心室に血液が流れない様に三尖弁や僧帽弁は閉じる
- 刺激伝導系
- 洞房結節「右心房」
- 房室結節「右心房下部」
- ヒス束
- 右脚・左脚
- プルキンエ線維
- 冠動脈
- 大動脈弁の上に大動脈洞「バルサルバ洞」があり、ここに右冠状動脈と左冠状動脈がつながる
- 右冠状動脈
- 1つの回旋枝
- 右心室と左心室に血液を送る
- 左冠状静脈
- 途中で2つに分かれ前下行枝と回旋枝
- 左心室や心房をに血液を送る
- 冠静脈
- 基本的に冠動脈に並走
- 左室前壁や中隔領域は前室間静脈に集まる
- 左室側壁領域は大心静脈に集まる
- 左室下壁領域は中心静脈に集まる
- 右室領域は小心静脈に集まる
- それぞれが冠静脈洞から右心房に開口
- 心房性ナトリウム利尿ペプチド「ANP」
- 心臓の負荷を軽減
- 分泌
- 心房に容量受容器があり、静脈還流量が増加すると心房に負荷がかかり、心房が伸展し「ANP」が分泌
- 脳性ナトリウム利尿ペプチド「BNP」
- 心臓の負荷を軽減
- 分泌
- 心室には容量受容器があり、静脈還流量が増加すると心室に負荷がかかり、心室は伸展し「BNP」が分泌
- ANPとBNPの作用
- 抹消血管を拡張し血管の抵抗を少なくすることで心臓の負担を減少
- 腎臓に作用しナトリウム排泄を促進して体液を減少「利尿作用」
- 交感神経を抑制して血圧を下げる
- アルドステロンの分泌を抑制
- アルドステロンの働きである「ナトリウムの再吸収」「水分の保持」「カリウムの排出」「水素イオンの排出」を抑制
- レニンの分泌を抑制することで血液中のアンジオテンシノーゲンからアンジオテンシンIという物質を作るのを抑制
- 6.によりアンジオテンシンIIの生成が抑制
- アンジオテンシンIIの働きである「全身の動脈を収縮させる」「副腎皮質からアルドステロンの分泌」を抑制
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血液の循環はしっかり覚えるのだ