過去の看護師国家試験を解いて傾向を知り対策をすると合格率が高くなります。令和4年2月13日(日)に実施した看護師国家試験です。
令和4年2月10日(木)に実施した第105回助産師国家試験、令和4年2月11日(金)に実施した第108回保健師国家試験、令和4年2月13日(日)に実施した第111回看護師国家試験の問題および正答を公開する。
厚生労働省より
この記事では看護師国家試験のみ、まとめてあります。
1〜25問が必修問題、26〜90問が一般問題、91〜120問が状況設定問題とされていますが正式な発表はされていません。
合格基準
- 必修問題:40点以上/50点
- 但し、一部の問題において採点対象から除外された受験者にあっては、必修問題の得点について、40点以上/49点、39点以上/48点とする。
- 一般問題・状況設定問題167点以上/250点
看護師国家試験の対策もあるのだ
まだ、覚えてない方は見てみると良いのだ
一般
26問
正常な心臓で心拍出量が減少するのはどれか。
- 心拍数の増加
- 大動脈圧の上昇
- 静脈還流量の増加
- 心筋収縮力の上昇
2.大動脈圧の上昇
27問
ワクチン接種後の抗体産生について正しいのはどれか。
- ワクチン内の抗原を提示するのは好中球である。
- 抗原に対して最初に産生される抗体はIgAである。
- 抗原に対して血中濃度が最も高くなる抗体はIgMである。
- 同じワクチンを2回接種すると抗原に対する抗体の産生量が増加する。
4.同じワクチンを2回接種すると抗原に対する抗体の産生量が増加する。
28問
B細胞が抗原認識によって分化した抗体産生細胞はどれか。
- マクロファージ
- 形質細胞
- 肥満細胞
- T細胞
2.形質細胞
29問
皮膚筋炎の皮膚症状はどれか。
- 環状紅斑
- 蝶形紅斑
- ディスコイド疹
- ヘリオトロープ疹
4.ヘリオトロープ疹
30問
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律〈育児・介護休業法〉における介護休業の取得で正しいのはどれか。
- 介護休業は分割して取得することはできない。
- 介護の対象者1人につき半年を限度に取得できる。
- 要介護状態にある配偶者を介護するために取得できる。
- 介護老人福祉施設に入所している家族の面会のために取得できる。
3.要介護状態にある配偶者を介護するために取得できる。
31問
社会福祉法に基づき社会福祉協議会が推進するのはどれか。
- がん対策
- 男女共同参画
- 就労の支援活動
- ボランティア活動
4.ボランティア活動
32問
日本の平成30年(2018年)の健康に関する指標の記述で正しいのはどれか。
- 女性の死因の第3位は老衰である。
- 男性の死因の第3位は肺炎である。
- 女性の平均寿命は89年を超えている。
- 男性の平均寿命は83年を超えている。
1.女性の死因の第3位は老衰である。
33問
労働衛生の「3管理」とは、作業環境管理と作業管理と( )である。
( )に入るのはどれか。
- 健康管理
- 総括管理
- 労務管理
- 出退勤管理
1.健康管理
34問
【不適切問題】
- 設問が不明確で複数の選択肢が正解と考えられるため。
健康を人々の権利として明記したのはどれか。
- 世界保健機関〈WHO〉の健康に関する定義
- ジュネーブ宣言
- 世界人権宣言
- リスボン宣言
1.世界保健機関〈WHO〉の健康に関する定義
2.世界人権宣言
35問
地域連携クリニカルパスの目的はどれか。
- 医療機関から在宅までの医療の継続的な提供
- 地域包括支援センターと地域住民との連携
- 地域医療を担う医療専門職の資質向上
- 患者が活用できる社会資源の紹介
1.医療機関から在宅までの医療の継続的な提供
36問
集団指導が望ましいのはどれか。
- 胃全摘出術後の患者への退院指導
- 1型糖尿病の学童を対象とした療養指導
- 子宮頸癌の術後の神経因性膀胱の患者への間欠的自己導尿の指導
- ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉感染者への生活指導
2.1型糖尿病の学童を対象とした療養指導
37問
上肢のフィジカルアセスメントの立位での実施場面の写真(別冊No.1)を別に示す。
手のひらを上にして、肩の高さで水平に前方に両腕を伸ばしてもらった。その後、閉眼してもらうと、左腕が回内しながら下がっていった。
アセスメントの結果で正しいのはどれか。
- 位置覚の異常
- 錐体路の障害
- 小脳機能の異常
- 関節可動域の障害
2.錐体路の障害
38問
臥床患者の体位変換とボディメカニクスの原則との組合せで正しいのはどれか。
- 仰臥位から側臥位───トルクの原理
- 仰臥位から長座位───摩擦力
- ベッドの片側への水平移動───力のモーメント
- ベッドの頭部への水平移動───てこの第1種の原理
1.仰臥位から側臥位───トルクの原理
39問
Aさん(24歳、男性)は急性虫垂炎の術後1日で、ベッド上で仰臥位になり右前腕から点滴静脈内注射が行われている。
Aさんは左利きである。
病室外のトイレまでAさんが移動するための適切な療養環境はどれか。
- 履物はAさんの左手側に置く。
- ベッド柵はAさんの右手側に設置する。
- 輸液スタンドはAさんの左手側に置く。
- ベッドは端座位時にAさんの足底が床につく高さにする。
4.ベッドは端座位時にAさんの足底が床につく高さにする。
40問
全介助が必要な臥床患者の口腔ケアで適切なのはどれか。
- スポンジブラシは水を含ませた後、絞って使用する。
- 頸部を後屈した体位で実施する。
- 終了後は口腔内を乾燥させる。
- 舌苔は強くこすって除去する。
1.スポンジブラシは水を含ませた後、絞って使用する。
41問
術後1日の手術創の正常な治癒過程として正しいのはどれか。
- 創部の浮腫が起こる。
- 肉芽組織が形成される。
- コラーゲンが成熟し瘢痕組織となる。
- 血管内皮細胞が新しい血管を形成する。
1.創部の浮腫が起こる。
42問
平成29年(2017年)の患者調査において医療機関を受診している総患者数が最も多いのはどれか。
- 喘息
- 糖尿病
- 脳血管疾患
- 高血圧性疾患
4.高血圧性疾患
43問
解離性大動脈瘤の破裂直後に出血性ショックとなった患者の症状として正しいのはどれか。
- 黄疸
- 浮腫
- 顔面紅潮
- 呼吸不全
4.呼吸不全
44問
Aさん(60歳、男性)は大動脈弁置換術を受け、ワルファリンの内服を開始することになった。
Aさんが摂取を避けるべき食品はどれか。
- 海藻
- 牛乳
- 納豆
- グレープフルーツ
3.納豆
45問
慢性膵炎患者の食事療法で制限が必要なのはどれか。
- 蛋白質
- カリウム
- 食物繊維
- アルコール
4.アルコール
46問
血中濃度の測定にあたり食事の影響を考慮すべきホルモンはどれか。
- グルカゴン
- メラトニン
- コルチゾール
- バゾプレシン
1.グルカゴン
47問
脳血管造影を行う患者の看護について適切なのはどれか。
- 前日に頭部の剃毛を行う。
- 検査中は患者に話しかけない。
- 穿刺部末梢側の動脈の拍動を確認する。
- 検査30分前まで食事摂取が可能である。
3.穿刺部末梢側の動脈の拍動を確認する。
48問
Aさん(32歳、男性)は慢性副鼻腔炎と診断され経過観察をしていたが、症状が改善せず手術を受けることになった。
Aさんへの術後の生活についての説明で適切なのはどれか。
- 咽頭にたまった分泌物は飲み込んでも良い。
- 物が二重に見えるときは看護師に伝える。
- 手術当日から入浴が可能である。
- 臥床時は頭部を低く保つ。
2.物が二重に見えるときは看護師に伝える。
49問
幻肢痛について正しいのはどれか。
- 術前から発症する。
- 抗うつ薬は禁忌である。
- 細菌感染が原因である。
- 切断し喪失した部位に生じる。
4.切断し喪失した部位に生じる。
50問
乳房超音波検査を受ける女性患者への説明で正しいのはどれか。
- 「検査当日は起床時から飲食をしないでください」
- 「乳房を器具で挟んで検査します」
- 「月経中は検査ができません」
- 「仰向けで検査を行います」
4.「仰向けで検査を行います」
51問
Aさん(54歳、女性)は甲状腺機能亢進症と診断され、放射性ヨウ素内用療法を受けることとなった。
看護師の説明で正しいのはどれか。
- 「治療前1週間は海藻類を摂取しないでください」
- 「治療中は体を固定します」
- 「治療後の副作用に脱毛があります」
- 「治療後1週間は生野菜を摂取しないでください」
1.「治療前1週間は海藻類を摂取しないでください」
52問
老年期の発達課題を引退の危機、身体的健康の危機および死の危機の3つの段階で示したのはどれか。
- エリクソン
- レビンソン
- ペック
- ユング
3.ペック
53問
介護保険制度における施設サービスはどれか。
- 介護医療院サービス
- 小規模多機能型居宅介護
- サービス付き高齢者向け住宅
- 認知症対応型共同生活介護〈認知症高齢者グループホーム〉
1.介護医療院サービス
54問
30歳を100%とした生理機能と比較して、老年期において機能の残存率の平均値が最も低下するのは次のうちどれか。
- 基礎代謝率
- 最大換気量
- 細胞内水分量
- 神経伝導速度
2.最大換気量
55問
高齢者の健康障害の特徴で正しいのはどれか。
- 症状の出現は定型である。
- 治療の効果が現れやすい。
- 疾患の発生に心理的要因の影響は少ない。
- 薬物の副作用有害事象が発生しやすい。
4.薬物の副作用有害事象が発生しやすい。
56問
Aさん(83歳)は寝たきり状態で、便意を訴えるが3日間排便がみられない。
認知機能に問題はない。
昨晩下剤を内服したところ、今朝、紙オムツに水様便が少量付着しており、残便感を訴えている。
このときのAさんの状態で考えられるのはどれか。
- 嵌入便
- 器質性便秘
- 切迫性便失禁
- 非急性感染性下痢
1.嵌入便
57問
発育と発達に遅れのない生後6か月の男児。
BCG接種の翌日に接種部位が赤く腫れ次第に増悪して膿がみられたため、母親は接種後4日目に医療機関に電話で相談し、看護師が対応した。
児に発熱はなく、哺乳や機嫌は良好である。
このときの看護師の説明で適切なのはどれか。
- 「通常の反応です」
- 「速やかに来院してください」
- 「1週間後にまた電話をください」
- 「患部をアルコール消毒してください」
2.「速やかに来院してください」
58問
新生児の出血性疾患で正しいのはどれか。
- 生後48時間以内には発症しない。
- 母乳栄養児は発症のリスクが高い。
- 予防としてカルシウムを内服する。
- 早期に現われる所見に蕁麻疹がある。
2.母乳栄養児は発症のリスクが高い。
59問
入院中の小児のストレス因子と発達段階の組合せで正しいのはどれか。
- 見慣れない環境───新生児期
- プライバシーの侵害───幼児期
- 病気の予後への不安───学童期
- 母子分離───思春期
3.病気の予後への不安───学童期
60問
A君(小学6年生)は病院に併設された院内学級に通いながら骨肉腫の治療を続けていた。
現在、肺転移があり終末期にある。
呼吸障害のため鼻腔カニューレで酸素(2L/分)を吸入中である。
A君の食事摂取量は減っているが意識は清明である。
1週後に院内で卒業式が予定されている。
A君は「卒業式に出席したい」と話している。
看護師のA君への対応として適切なのはどれか。
- 両親に判断してもらおうと話す。
- 今の状態では出席は難しいと話す。
- 出席できるように準備しようと話す。
- 出席を決める前に体力をつけようと話す。
3.出席できるように準備しようと話す。