過去の看護師国家試験を解いて傾向を知り対策をすると合格率が高くなります。令和4年2月13日(日)に実施した看護師国家試験です。
令和4年2月10日(木)に実施した第105回助産師国家試験、令和4年2月11日(金)に実施した第108回保健師国家試験、令和4年2月13日(日)に実施した第111回看護師国家試験の問題および正答を公開する。
厚生労働省より
この記事では看護師国家試験のみ、まとめてあります。
1〜25問が必修問題、26〜90問が一般問題、91〜120問が状況設定問題とされていますが正式な発表はされていません。
合格基準
- 必修問題:40点以上/50点
- 但し、一部の問題において採点対象から除外された受験者にあっては、必修問題の得点について、40点以上/49点、39点以上/48点とする。
- 一般問題・状況設定問題167点以上/250点
看護師国家試験の対策もあるのだ
まだ、覚えてない方は見てみると良いのだ
状況設定
次の文を読み91〜93の問いに答えよ。
Aさん(50歳、男性、会社員)は半年ほど前から労作時に胸痛と呼吸困難感があり、狭心症と診断され内服治療を受けている。
本日明け方から胸部に圧迫感があった。
出勤途中に強い胸痛を自覚し、自ら救急車を要請した。
救急外来到着時のバイタルサインは、体温35.8°C、呼吸数30/分、脈拍112/分、血圧96/52mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉93%(酸素2L/分)。
意識は清明。
12誘導心電図はV1〜V4でST上昇、II、III、aVFでST低下がみられた。
91問
救急外来到着時にAさんの状態をアセスメントするために優先度が高い血液検査項目はどれか。
- トロポニンT
- 乳酸脱水素酵素
- 血清クレアチニン
- アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
1.トロポニンT
92問
心臓カテーテル検査の結果、Aさんは急性心筋梗塞と診断された。心係数2.4L/分/m2、肺動脈楔入圧20mmHgでForrester〈フォレスター〉分類II群であった。
身体所見:両側下肺野で呼吸音が減弱しており、軽度の粗い断続性副雑音が聴取される。
心エコー検査:左室駆出率〈LVEF〉58%
胸部エックス線検査:心胸郭比〈CTR〉48%
このときのAさんのアセスメントで適切なのはどれか。
- 心拡大が認められる。
- 肺うっ血が起きている。
- 末梢循環不全が起きている。
- 左心室の収縮力が低下している。
2.肺うっ血が起きている。
93問
その後、Aさんは経皮的冠動脈形成術〈PCI〉を受けた。
帰室時のバイタルサインは、体温36.2°C、呼吸数20/分、脈拍58/分、整、血圧80/40mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%(酸素1L/分)。
顔面は蒼白、冷汗を認めた。意識は清明である。
このとき看護師が最初に行うことはどれか。
- 側臥位にする。
- 除細動器の準備を行う。
- 穿刺部の出血の有無を確認する。
- 鎮痛薬の処方を医師に相談する。
3.穿刺部の出血の有無を確認する。
次の文を読み94〜96の問いに答えよ。
Aさん(38歳、会社員、女性)は夫と2人暮らし。
通勤中に突然の頭痛を訴えて倒れ、救急搬送された。
入院後に行った頭部CT検査および頭部MRI検査で、脳腫瘍と診断された。
Aさんは脳腫瘍摘出のために開頭術を受けた。
94問
帰室後の看護として適切なのはどれか。
- 発熱時の冷罨法は禁忌である。
- 徐脈時は経過観察とする。
- ベッドの頭側を挙上する。
- 頸部を前屈させる。
3.ベッドの頭側を挙上する。
95問
脳腫瘍摘出手術の結果、膠芽腫と診断され、Aさんは放射線療法と抗癌薬内服による化学療法を行うことになった。
放射線療法を開始して1週後、Aさんが頭皮のかゆみを訴えたため、副腎皮質ステロイド軟膏が処方された。
Aさんへの説明として適切なのはどれか。
- 「定期的に髪の毛をそります」
- 「かゆみが強いときは温めてください」
- 「軟膏は放射線照射前に拭き取ってください」
- 「かゆみは放射線照射の終了日にはおさまります」
3.「軟膏は放射線照射前に拭き取ってください」
96問
放射線療法と化学療法が開始されて10日が経過した。
Aさんはガーデニングの趣味があり、庭が気になるため週末の外泊を希望し、主治医から許可が出た。
外泊にあたりAさんへの説明として適切なのはどれか。
2つ選べ。
- 「入浴は控えてください」
- 「食べ物の制限はありません」
- 「ガーデニングの時は手袋をしてください」
- 「発熱を伴わない咳は様子を見てください」
- 「性交渉の時はコンドームを使用してください」
3.「ガーデニングの時は手袋をしてください」
5.「性交渉の時はコンドームを使用してください」
次の文を読み97〜99の問いに答えよ。
Aさん(82歳、女性)は息子(57歳、会社員)と息子の妻(55歳、パート勤務)との3人暮らし。
3年前にAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症と診断され、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準IIb、要介護2である。
Aさんの介護は、主に息子の妻が行っていた。
Aさんは、声かけがあれば日常生活動作〈ADL〉を自分で行うことができた。
しかし、Aさんは徐々に認知症が重度化し、1人で外出すると帰ってくることができなくなり、夜間に落ちつきなく動き回ることが多くなった。
息子と息子の妻はAさんの介護について介護支援専門員に相談していたが、息子の妻は睡眠不足となり、体調を崩してしまった。
そのため、Aさんは介護老人保健施設に入所することになった。
97問
看護師からAさんに施設について説明したが、その後もAさんは「ここはどこ」と繰り返し聞いていた。
息子の妻は「私がやらなければいけないことは何ですか」と聞いてきた。
息子の妻に対する看護師の対応で最も適切なのはどれか。
- 「面会に来てください」
- 「家族会に参加しましょう」
- 「まずは休息をとりましょう」
- 「認知症への対応を覚えましょう」
3.「まずは休息をとりましょう」
98問
入所した日の夕方、Aさんは自分の荷物をまとめて「夕食を作らなければいけないので、家に帰ります」と施設内を歩いている。
Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
- 「他の入所者と話をしましょう」
- 「椅子に座ってお話ししませんか」
- 「入所中なので家には帰れません」
- 「歩くのは危ないのでやめましょう」
2.「椅子に座ってお話ししませんか」
99問
入所して1週後。
Aさんは、朝、声をかけられてもなかなか目を覚まさない。
午前中は看護師が他の入所者と交流することを目的に共有スペースに誘導するが、Aさんは共有スペースの椅子に座ったまま眠ってしまい、レクリエーションへ誘われても参加はしない。
夕方から夜間にかけてAさんは活動的となり、施設の廊下を歩き職員に話しかけている。
Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
- 朝の入浴を勧める。
- 日中の散歩に誘う。
- 朝はAさんが自分で起きるまで待つ。
- 日中は椅子に座って過ごしてもらう。
2.日中の散歩に誘う。
次の文を読み100〜102の問いに答えよ。
Aさん(83歳、男性)は妻(81歳)と2人暮らし。
息子夫婦は共働きで同市内に住んでいる。
Aさんは自宅の廊下で倒れているところを妻に発見され、救急搬送された。
Aさんは右上下肢に力が入らず、妻の声かけにうなずくが発語はなかった。
頭部CTで左中大脳動脈領域の脳梗塞と診断されたため救急外来で血栓溶解療法が行われ、入院となった。
血栓溶解療法による治療後2週。
Aさんは右上下肢麻痺、失語などの後遺症があるが、自宅への退院を希望したため、機能訓練の目的で回復期リハビリテーション病棟に転棟した。
転棟後1日。
Aさんはベッドから車椅子への移乗動作の訓練を始めたが、健側の下肢筋力が低下しているため、立位のときにバランスを崩しやすい状況である。
100問
Aさんへの移乗時の援助で適切なのはどれか。
2つ選べ。
- ズボンのウエスト部分をつかんで引き上げる。
- ベッドの高さを車椅子の座面より低くする。
- 床に離床センサーマットを設置する。
- 車椅子をAさんの左側に準備する。
- 移乗前に血圧測定を行う。
4.車椅子をAさんの左側に準備する。
5.移乗前に血圧測定を行う。
101問
Aさんは妻や看護師との話の内容は理解しているようだが、返答の際に言葉を間違えてしまうことや言葉がなかなか出てこないことがある。
Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
- Aさんの言葉を推測しながら話す。
- Aさんの言い誤りを訂正する。
- 大きな声で話す。
- 話題を変える。
1.Aさんの言葉を推測しながら話す。
102問
転棟後5週。
Aさんは歩行練習が開始となり、病棟内では日常生活動作ADLも徐々に自立してきている。
食事は時々むせがみられるが、配膳すれば自力で摂取できる。
排泄は車椅子でトイレへ移動しており、ズボンの着脱に介助が必要である。
入浴はシャワーチェアーに座り、手が届くところは自分で洗うことができる。
歯磨きは一部介助が必要である。
Aさんは早く自宅に帰りたいと話し、午前と午後の機能訓練には積極的に参加しているが、機能訓練後は「疲れて何もしたくない」とベッドで横になり眠っている。
夕方に面会に来た妻は「面会時にいつも疲れたと言って眠っているので、このままの状態で退院して家で世話ができるかどうか自信がありません。息子夫婦も仕事が忙しいので、介護を手伝ってもらえるかわかりません」と言っている。
看護師の妻への対応で最も適切なのはどれか。
- 施設入所の検討を提案する。
- トイレ介助の方法を指導する。
- Aさんの機能訓練中の様子の見学を勧める。
- 息子夫婦にも介護に参加してもらうよう助言する。
3.Aさんの機能訓練中の様子の見学を勧める。
次の文を読み103〜105の問いに答えよ。
Aちゃん(2歳10か月、女児)は昨日から下痢と嘔吐を繰り返し、食事が摂れなくなったため、母親に抱かれて小児科外来を受診した。
診察の結果、ウイルス性胃腸炎による中等度の脱水症と診断され入院した。
入院時、体温38.2°C、呼吸数36/分、心拍数136/分であった。
3日前の保育所の身体計測では身長90cm、体重12.5kgであった。
103問
Aちゃんにみられる状態はどれか。
- 昏睡状態である。
- 流涙は普段と変わらない。
- 体重は3日前と変わらない。
- 排尿頻度は普段通りである。
- 皮膚のツルゴールは低下している。
5.皮膚のツルゴールは低下している。
104問
Aちゃんは、個室隔離での入院となり、持続点滴静脈内注射が開始された。
排泄が自立していないため普段から紙オムツを使用している。
Aちゃんのオムツ交換における注意点について、入院に付き添う母親への看護師の説明で適切なのはどれか。
- 布オムツに切り替える。
- 使い捨て手袋は1日1回交換する。
- オムツ交換後に石けんで手洗いを行う。
- アルコール入りのおしり拭きで殿部の清拭を行う。
3.オムツ交換後に石けんで手洗いを行う。
105問
入院2日。
Aちゃんは、水様便は続いているが嘔吐はなくなった。
付き添ってる母親は「Aは大泣きして、ストレスが溜まっているみたいです。アイスクリームを食べたいみたいです」と看護師に話した。
このときに看護師が母親に伝える内容で適切なのはどれか。
- プレイルームで遊べること
- アイスクリームを食べてよいこと
- 個室隔離が明日、解除されること
- Aちゃんの好きなおもちゃを自宅から持参してよいこと
- Aちゃんが静かに過ごせるよう看護師の訪室を控えること
4.Aちゃんの好きなおもちゃを自宅から持参してよいこと
次の文を読み106〜108の問いに答えよ。
Aさん(32歳、初産婦)は妊娠39週4日に3,200gの男児を経腟分娩で出産した。
分娩時に会陰切開縫合術を受けた。
児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後9点、5分後10点であった。
分娩時の出血量200mL、分娩所要時間12時間30分であった。
分娩室から病室に帰室する前に尿意を自覚したためトイレまで歩行し、排尿があった。
106問
帰室時に看護師がAさんに行う説明で適切なのはどれか。
- 「排泄後は会陰部を消毒しましょう」
- 「会陰縫合部が痛くなったら温めましょう」
- 「6時間おきにトイレに行って排尿しましょう」
- 「悪露に血の塊が混じったら看護師に知らせてください」
4.「悪露に血の塊が混じったら看護師に知らせてください」
107問
産褥2日、Aさんは、体温37.2°C、脈拍76/分、血圧112/80mmHg、子宮底を臍下2横指に硬く触れ、悪露は赤褐色で少量。
会陰縫合部の発赤なし、腫脹なし。
下肢の浮腫は認めない。
乳房緊満があり、左右の乳頭に2本ずつ乳管が開通しており、初乳がにじむ程度に分泌している。
Aさんは、看護師に会陰縫合部が痛くて歩きにくいと話している。
Aさんのアセスメントで適切なのはどれか。
- 会陰縫合部の感染を起こしている。
- 乳房の変化は産褥日数相当である。
- 深部静脈血栓症の疑いがある。
- 子宮復古が遅れている。
2.乳房の変化は産褥日数相当である。
108問
産褥4日、看護師はAさんに退院指導をすることにした。
Aさんの児の経過は順調である。
Aさんと児が受けられるサービスとして、看護師が退院指導時に説明するのはどれか。
- 養育支援訪問
- 育成医療の給付
- 養育医療の給付
- 乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)
4.乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)
次の文を読み109〜111の問いに答えよ。
Aさん(35歳、男性、会社員)は妻(32歳、主婦)と子ども(2歳)と3人暮らし。
5年前にうつ病と診断された。
半年前に営業部門に異動し、帰宅後も深夜まで仕事をする日が続いていた。
「仕事のことが気になってしまい、焦りと不安ばかりが増して眠れない。会社に行くのが苦しい、入院させてもらえないか」と訴えがあり、休養と薬物の調整を目的として精神科病院に入院となった。
入院後、Aさんから「実は薬を飲むのが嫌で、途中から飲むのをやめていたんです。薬を飲みたくないのですが、どうしたらよいでしょうか」と看護師に相談があった。
109問
看護師のAさんへの対応で最も適切なのはどれか。
- 薬を飲みたくない理由を尋ねる。
- 薬を飲むことを約束してもらう。
- 自己判断で薬をやめたことへの反省を促す。
- 薬の管理はAさんの妻にしてもらうよう勧める。
1.薬を飲みたくない理由を尋ねる。
110問
入院後1か月、面会に来た妻から、「夫の会社から休業給付が出ないかもしれないと言われました。子どもが小さく、生活費もかかるので、入院費用が払えるか心配です」と看護師に相談があった。
妻の相談に関して、看護師が連携する職種として最も適切なのはどれか。
- 公認心理師
- 作業療法士
- 理学療法士
- 精神保健福祉士
4.精神保健福祉士
111問
Aさんのうつ症状は改善し、多職種で退院に向けた話し合いを始めた。
会社の休職制度を利用し休んでいるAさんは、「薬が効いたので、今後も薬を飲み続けることが大切だと思っている。異動したばかりなので仕事に早く戻らなければと思うが、休職してからずっと入院しているので、すぐに働ける自信がない」と看護師に話した。
退院に向けてAさんが利用する社会資源で適切なのはどれか。
- 就労継続支援
- リワーク支援
- 障害者社会適応訓練事業
- ジョブコーチによる支援
2.リワーク支援
次の文を読み112〜114の問いに答えよ。
Aさん(65歳、女性、要支援1)は1人暮らし。
慢性心不全で定期的に外来受診していた。
下肢の浮腫と息切れを自覚し、心不全の増悪があると診断されて入院となった。
入院治療によって、両下肢に軽度の浮腫はあるが歩行による息切れは消失し、退院することになった。
Aさんは退院後の生活について「近くのスーパーに歩いて買い物に行くのが楽しみですが、息切れが心配です。何に気をつけたらよいですか」と病棟看護師に話した。
112問
買い物についてAさんに助言する内容で最も適切なのはどれか。
- 宅配サービスを利用する。
- 移動には車椅子を利用する。
- 荷物は両手に分散して持つ。
- 途中で息切れを感じたら座って休む。
4.途中で息切れを感じたら座って休む。
113問
退院後、心不全の増悪を予防する目的で訪問看護を週に1回利用することになった。
Aさんは夕方に下肢の浮腫が悪化するのを気にしており、訪問看護師に助言を求めた。
訪問看護師のAさんへの助言で適切なのはどれか。
- 「靴は大きめのサイズを選びましょう」
- 「外出時は弾性ストッキングを履きましょう」
- 「下肢の中枢から末梢にマッサージしましょう」
- 「就寝時には湯たんぽを身体から2、3cm離して置きましょう」
2.「外出時は弾性ストッキングを履きましょう」
114問
退院後3週、Aさんの浮腫は改善し心不全の増悪もなかった。
Aさんは「同年代の人との交流を広げたいと思っています。利用できるサービスはありますか」と訪問看護師に質問した。
訪問看護師が地域包括支援センターに相談してAさんに提案する社会資源はどれか。
- 高齢者サロン
- 療養通所介護
- 通所リハビリテーション
- 共同生活援助〈グループホーム〉
1.高齢者サロン
次の文を読み115〜117の問いに答えよ。
午前9時頃、震度5強の地震が発生した。
二次救急医療機関の救命救急病棟に勤務する看護師は、自身の身の安全を確保し、揺れが収まると病院の災害発生時のマニュアルに沿って行動を開始した。
病棟には人工呼吸器を使用中の患者が1人、輸液ポンプを使用中の患者が3人、酸素療法中の患者3人が入院している。
115問
この時点の看護師の対応として適切なのはどれか。
2つ選べ。
- 被災状況の報告
- 入院患者の避難誘導
- 傷病者の受け入れ準備
- 入院患者の状態の把握
- 使用中の医療機器の作動状況の確認
4.入院患者の状態の把握
5.使用中の医療機器の作動状況の確認
116問
発災から3時間後、地震後に発生した火災現場付近から救出されたA君(6歳)と母親のBさん(32歳)の2人が搬送されてきた。
A君は避難時に転倒し、左肘関節付近の腫脹と疼痛を訴えていた。
バイタルサインに異常はない。Bさんは避難する際にA君が煙に巻き込まれそうになるところをかばい、髪の一部と鼻毛の一部が焦げていた。
右頰部に2cm×2cm、右上肢に5cm×10cmの紅斑と水疱を認める熱傷を負っていた。
バイタルサインに異常はないが、熱傷部位の疼痛を訴えていた。
トリアージの結果、看護師の初期対応として優先されるのはどれか。
- A君の既往歴の聴取
- A君への鎮痛薬の準備
- Bさんの気道確保の準備
- Bさんの熱傷部位の冷却
3.Bさんの気道確保の準備
117問
A君とBさんはともに入院して治療が始まった。
発災から10日後、A君、Bさんの治療経過は良好で合併症もなくバイタルサインは安定していた。
Bさんから看護師に「Aは好きなお菓子を食べず、私のそばからずっと離れず甘えてきます。昨夜はおねしょをしていたようで、びっくりしました。どうしたらよいのかわかりません」と相談があった。
看護師の対応として適切なのはどれか。
- 「お母さんがしっかりしましょう」
- 「A君が1人になる時間をつくりましょう」
- 「A君に水分を控えるよう声をかけましょう」
- 「A君が甘えてきたら抱きしめてあげましょう」
4.「A君が甘えてきたら抱きしめてあげましょう」
次の文を読み118、119の問いに答えよ。
A君(男児)は3歳の誕生日を迎えた。
生後8か月のときに鶏卵の摂取でアナフィラキシーを起こしたため、かかりつけ医を受診した。
それ以降、現在までA君は鶏卵の摂取を禁止するよう説明されている。
鶏卵以外の食物は摂取して問題がない。
今回、A君は保育所の入所にあたり、かかりつけ医からアレルギー外来のあるB病院を紹介され受診した。
3歳児健康診査が今後予定されている。
A君は身長95cm(50パーセンタイル)、体重15kg(75パーセンタイル)、自分の名前と年齢を答えることができる。
階段を1人で昇ることができるが、スキップはできない。
排泄はオムツにしている。
118問
A君の発育と発達のアセスメントで正しいのはどれか。
- 肥満である。
- 言語発達に遅れがある。
- 排泄の自立に遅れがある。
- 運動発達は年齢相応である。
4.運動発達は年齢相応である。
119問
B病院の医師から母親に、アドレナリン自己注射薬を処方のうえ鶏卵の摂取制限を継続することと、近日中に鶏卵を用いた食物経口負荷試験を計画することが説明された。
母親から看護師に「Aの保育所での生活や将来のことが心配です」と訴えがあった。
看護師の母親への説明で適切なのはどれか。
- 「成長とともに卵を食べられるようになる子どもは多いです」
- 「保育所でアレルギー疾患用生活管理指導表を作成します」
- 「保育所でのアドレナリン自己注射薬は保護者が投与します」
- 「給食の際は別室に移動して食べさせましょう」
1.「成長とともに卵を食べられるようになる子どもは多いです」
次の文を読み120の問いに答えよ。
Aちゃん(6か月、女児)は両親と3人暮らし。
母親と小児科外来に来院した。
母親は「Aは昨日高さ30cmのソファから転落して泣いていました。今朝になっても痛いのか右手を動かさないので受診しました」と看護師に話した。
看護師が身体計測のためAちゃんの服を脱がせると、顔面、頭部と体幹に最近できた紫斑と、生じてから時間が経った紫斑が複数あった。
さらに、両足に多数の円形の熱傷痕があった。
Aちゃんは身長66.5cm(50パーセンタイル)、体重6.0kg(3パーセンタイル未満)であった。
母親は看護師に「Aは毎晩夜泣きをするし、夫もAにはイライラさせられています」と話した。
看護師は虐待の可能性があると考えて対応することとし、母子分離を図ることとなった。
120問
このときの看護師の対応で適切なのはどれか。
- 虐待にあたることを伝える。
- 乳児期に起こりやすい事故について説明する。
- 児童相談所に通告することへの母親の同意を得る。
- プライバシーを保護できる個室で話を聞くと伝える。
- 母親の代わりに父親がAちゃんに面会できると伝える。
4.プライバシーを保護できる個室で話を聞くと伝える。