「原始反射と姿勢反射」について、過去の看護師国家試験では良く出題されています。必ず覚えましょう。
原始反射と姿勢反射があるからそれぞれをしっかり覚えるのだ
1、原始反射
大脳機能が未発達である新生児に起こる反射のことで、脳幹や脊髄がつかさどり無意識に起こります。
1).モロー反射
大きな音や明るい光、頭部が下がるなど外部からの刺激があると「上肢を広げて抱きつく」反射のことです。
生後3ヶ月で消失します。
2).バビンスキー反射
足底の踵からつま先の方向へ、こすると「親指が背屈し他の指は開ける」反射のことです。
生後12〜24ヶ月で消失します。
3).手掌把握反射
手のひらに物が触れると「ぎゅっと握り締める」反射のことです。
生後4〜5ヶ月で消失します。
4).足底把握反射
足指のつけ根あたりを圧迫すると「ぎゅっと屈曲する」反射のことです。
生後9〜10ヶ月で消失します。
5).足踏み反射
自動歩行反射のことです。
両脇を支えて足底を床に軽く触れる高さにし、身体を前かがみさせると「歩く動作をする」反射のことです。
生後1〜2ヶ月で消失します。
6).非対称性緊張性頸反射
仰臥位で寝かせて頭部を左右どちらか一方方向に顔を向けると、「顔を向けた側の手足は伸展、反対側の手足は屈曲する」反射のことです。
フェイシングの構えみたいなのだ
生後2〜3ヶ月で消失します。
7).哺乳反射
新生児が出生後、おっぱいや哺乳瓶をすぐに「吸って飲むため」の反射のことです。
生後5〜7ヶ月で消失します。
吸啜反射
口に指や乳首をくわえると、舌を使い吸う反射のことです。
捕捉反射
唇に触れると、唇と舌でそれを捉えようとする反射のことです。
探索反射
唇に触れると、首を左右上下に動かしてそれを探す反射のことです。
2、姿勢反射
体のバランスを取るために調節する反射のことです。
1).視性立ち直り反射
乳児を座らせ左右に傾けると「頭部を垂直にしようとする」反射のことです。
2).パラシュート反射
両脇を支えた状態で水平を保ち急に頭を下げる、転ぶなどの時に「手を広げて体を支えようとする」反射のことです。
3).ランドー反射
腹部を抱えて水平腹臥位にすると「頚部後屈、頭部挙上、体幹と下肢が伸展する」反射のことです。
ランドー反射の時に頚部を前屈すると体幹と下肢が屈曲します。
4).ホッピング反射
立った状態で前後左右に倒れそうになると「倒れないように足を踏み出す」反射のことです。
3、過去の問題
過去の問題を見てみます。
過去問「必修」
原始反射はどれか。
- 手掌把握反射
- 視性立ち直り反射
- パラシュート反射
- Landau〈ランドー〉反射
1.手掌把握反射
過去問「必修」
新生児の反応の図を示す。
Moro〈モロー〉反射はどれか。
3.
過去問「必修」
出生時からみられ、生後4か月ころに消失する反射はどれか。
- 手掌把握反射
- 足底把握反射
- パラシュート反射
- Babinski〈バビンスキー〉反射
1.手掌把握反射
過去問「一般」
出生直後の正常新生児に当てはまる特徴はどれか。
2つ選べ。
- 生理的に多血である。
- 腸内細菌叢が定着している。
- 噴門部の括約筋は発達している。
- Babinski〈バビンスキー〉反射がみられる。
- 胎盤を通じて母体からIgMが移行している。
1.生理的に多血である。
4.Babinski〈バビンスキー〉反射がみられる。
過去問「一般」
生後10か月の健康な乳児にみられる神経反射はどれか。
- 吸啜反射
- Moro〈モロー〉反射
- Landau〈ランドー〉反射
- 探索〈ルーティング〉反射
3.Landau〈ランドー〉反射
次の原始反射は覚えましょう。
- モロー反射:上肢を広げて抱きつく、生後3ヶ月で消失
- バビンスキー反射:親指は背屈し他の指は開ける、生後12〜24ヶ月で消失
- 手掌把握反射:ぎゅっと握り締める、生後4〜5ヶ月で消失
- 足底把握反射:ぎゅっと屈曲する、生後9〜10ヶ月で消失
- 足踏み反射:歩く動作をする、生後1〜2ヶ月で消失
- 非対称性緊張性頸反射:顔を向けた側の手足は伸展、反対側の手足は屈曲する、生後2〜3ヶ月で消失
- 哺乳反射:吸って飲むため、生後5〜7ヶ月で消失
勉強お疲れ様なのだ
休憩も必要なのだ