「15%塩化カリウム」は看護師国家試験であまり出題されていません。出題された場合はパターンが決まっているため一読することをお勧めします。
薬剤の問題は基本的なことが出題されることが多いため、点数を取りやすいです。
1、カリウム
K+「カリウム」は体液中に含まれる陽イオンの中の1つです。
基準値は「3.5〜5.0mEq/L」で、高値であれば脱水や糖尿病、腎不全などの原因が疑われます。
低値であれば嘔吐や下痢、摂食障害、クッシング症候群などの原因が疑われます。
主な症状は、低カリウム血症では「筋力低下、筋肉痛、悪心、嘔吐、便秘、けいれん、不整脈」高カリウム血症では「悪心、嘔吐、脱力感、不整脈」などがあります。
軽度の高カリウムでは症状はあまり出現しませんが、高カリウムの重症化で不整脈の出現や、さらにカリウムの濃度が高くなると心停止となるリスクがあります。
2、過去の問題
過去の問題を見てみます。
過去問「必修」
15%塩化カリウム注射液原液の静脈内投与で起こり得るのはどれか。
- 無尿
- 発熱
- 心停止
- 骨髄抑制
3.心停止
過去問「必修」
静脈内注射を行う際に、必ず希釈して用いる注射液はどれか。
- 5%ブドウ糖
- 15%塩化カリウム
- 0.9%塩化ナトリウム
- 7%炭酸水素ナトリウム
2.15%塩化カリウム
ポイントは、15%塩化カリウム注射液原液の静脈内投与では、ワンショットをすると急激にカリウムの濃度が高くなり、心停止となるリスクが高いため、必ず希釈して使用する必要があります。
3、まとめ
- 基準値:3.5〜5.0mEq/L
- 高値の原因
- 脱水
- 糖尿病
- 腎不全 など
- 低値の原因
- 嘔吐
- 下痢
- 摂食障害
- クッシング症候群 など
- 主な症状
- 低カリウム血症
- 筋力低下
- 筋肉痛
- 悪心
- 嘔吐
- 便秘
- けいれん
- 不整脈 など
- 高カリウム血症
- 悪心
- 嘔吐
- 脱力感
- 不整脈 など
- 低カリウム血症
- 高カリウムの重症化
- 不整脈の出現
- さらにカリウムの濃度が高くなる
- 心停止
- 過去問
- 15%塩化カリウム注射液原液の静脈内投与で起こり得るのは「心停止」
- 静脈内注射を行う際に、必ず希釈して用いる注射液は「15%塩化カリウム」
竜
勉強お疲れ様なのだ
休憩も必要なのだ