線条体「被殻、尾状核」、淡蒼球、視床下核、黒質が障害されると出現する症状をまとめました。
大脳基底核は脳の一部です。
脳卒中などで障害されるとどのような症状が出現するのでしょうか。
脳の機能って難しいのだ
1、大脳基底核とは
大脳基底核は大脳の深部にあります。
大脳皮質と視床、脳幹を結びつける神経核の集まりです。
大脳の深いところにあるのだ
1).神経核の集まり
線条体
淡蒼球
視床下核
黒質
2、機能
運動調節や認知機能、感情、学習などが主な役割です。
行動報酬による薬物中毒もあります。
運動調節、認知機能、行動報酬なのだ
1).線条体
被殻と尾状核のことで、運動機能に関わる大きな神経回路です。
依存や快楽による意思決定などその他の神経過程に関わると考えられています。
運動機能、依存、快楽、意思決定なのだ
被殻
運動系機能に関与し巧緻運動などの指先を使ったなめらかな細かい動作を調節しています。
強化学習などに関与していると考えられています。
巧緻運動、強化学習なのだ
尾状核
精神系機能に関与しています。
学習や記憶のフィードバック、認知機能、言語理解などに関与しています。
大脳皮質全体の活動を間接的に制御しています。
精神機能、学習、記憶、認知、言語理解、大脳皮質全体の活動制御なのだ
2).淡蒼球
淡蒼球外節と淡蒼球内節のことで、運動機能や依存や快楽による意思決定などその他の神経過程にも関わると考えられています。
運動機能、依存、快楽、意思決定なのだ
外節
不随運動に関与しています。
内節
出力核として位置づけられています。
3).視床下核
運動する時の微妙な動作を調節をしています。
4).黒質
中脳の1部である神経核のことで、緻密部と網様部に分かれます。
緻密部
行動することでドーパミンという報酬を与えて学習や強化学習に関与しています。
行動報酬による生活習慣の形成、手続き記憶の形成などに関与しています。
強化学習、行動報酬なのだ
網様部
出力核に位置づけられています。
3、大脳基底核が障害されると出現する症状
1).動作緩慢
動きが遅くなる、動きが少なくなるなどの症状です。
動きが遅くなるのだ
歩く速度は遅く姿勢は前屈になり足を引きずり歩くようになります。
寝返りがうまくできなくなります。
顔を動かす筋肉の動きが少なくなり瞬きが少なくなります。
表情が乏しくなります。
嚥下障害となります。
動作緩慢は精神状態により変化します。
気持ちが興奮している時は素早い動きができたりします。
2).筋緊張の異常
筋緊張の亢進状態である痙縮や固縮などがあります。
痙縮
筋肉の緊張が強いため勝手に手足がつっぱり曲がってしまう状態です。
例えば肘が伸びづらい、手の指が握ったままで開きにくいなどです。
固縮
安静時に四肢や躯幹などの関節を他動的屈伸運動をすると筋緊張が亢進する状態です。
例えば肘を曲げるときにガクガクと断続的抵抗がある、肘を曲げるとき鉛のように動かせない持続的抵抗があるなどです。
3).姿勢異常
体のバランスをとることが難しくなる状態です。
姿勢も影響するのだ
例えば少しぶつかっただけで転倒する、立ち上がるときに前屈みになりやすいなどです。
4).不随意運動
自分の意図とは関係なく不合理に動いてしまう状態です。
ふるえや舞踏運動、ジスキネジア、ジストニアなどがあります。
脳の機能は深いのだ