死についての看護師国家試験の過去問を集めました。特に死の三徴候と脳死判定は区別して覚えなければ、同じような問題として出題されるため注意が必要です。
1、死の三徴候
- 心臓停止
- 呼吸停止
- 瞳孔散大および対光反射消失
2、脳死判定基準
1).前提条件
- 器質的脳障害により深昏睡および自発呼吸が消失した状態
- 器質的脳障害の原疾患が確実に診断されている
- 原疾患に対して行い得る全ての適切な治療をしても回復の可能性がないと認められる状態
上記1〜3を満たす者になります。
2).除外
- 生後12週未満「在胎週数が40週未満の場合は出産予定日から起算して12週」
- 急性薬物中毒により深昏睡および自発呼吸が消失した状態
- 直腸温が32℃未満「6歳未満は35℃未満」
- 代謝性障害や内分泌性障害により深昏睡および自発呼吸が消失した状態
3).検査
- 深い昏睡
- 瞳孔散大と固定「瞳孔直径4mm以上」
- 脳幹反射の消失
- 平坦な脳波
- 自発呼吸の停止
6時間以上「生後12週〜6歳未満は24時間以上」経過した後、同じことを判定します。
3、死後処置
1).ポイント
- 死後硬直は2〜3時間で始まり約12時間で全身に及ぶ
- 筋肉質の青年、壮年は死後硬直が速く小児、老人は遅い
- 死による変化を目立たなく清潔に美しくその人らしい姿を保つために、死後硬直が始まる前に義歯などを装着して死後処置を行う
4、過去の看護師国家試験
死の三徴候に含まれるのはどれか。
- 呼名反応の消失
- 自発呼吸の消失
- 随意運動の消失
- 深部腱反射の消失
2.自発呼吸の消失
死の三徴候に含まれるのはどれか。
- 体温の低下
- 心拍の停止
- 筋肉の硬直
- 角膜の混濁
2.心拍の停止
死の三徴候に含まれるのはどれか。
- 呼名反応の消失
- 対光反射の消失
- 肛門緊張の消失
- 深部腱反射の消失
2.対光反射の消失
死の三徴候に含まれるのはどれか。
- 筋の弛緩
- 角膜の混濁
- 呼吸の停止
- 呼名反応の消失
3.呼吸の停止
死の三徴候に基づいて観察するのはどれか。
- 腹壁反射
- 輻輳反射
- 対光反射
- 深部腱反射
3.対光反射
脳死の判定基準に含まれないのはどれか。
- 深昏睡
- 心停止
- 瞳孔散大
- 自発呼吸の消失
2.心停止
脳死の判定基準に含まれるのはどれか。
- 徐脈
- 除脳硬直
- 平坦脳波
- けいれん
3.平坦脳波
臓器の移植に関する法律において脳死臓器提供が可能になるのはどれか。
- 1歳
- 6歳
- 15歳
- 20歳
- 年齢制限なし
5.年齢制限なし
臓器の移植に関する法律における脳死の判定基準に含まれるのはどれか。
- 低体温
- 心停止
- 平坦脳波
- 下顎呼吸
3.平坦脳波
臓器の移植に関する法律における脳死の判定基準で正しいのはどれか。
- 瞳孔径は左右とも3mm以上
- 脳波上徐波の出現
- 微弱な自発呼吸
- 脳幹反射の消失
- 浅昏睡
4.脳幹反射の消失
死後の処置で適切なのはどれか。
- 枕は氷枕にする
- 義歯を装着する
- 肛門には青梅綿、脱脂綿の順で詰める
- 和装の更衣の場合、襟は右前に合わせる
2.義歯を装着する
死後の処置で適切なのはどれか。
- 身体に挿入されたチューブ類は抜かずにガーゼで包む
- 鼻腔には最初に青梅綿を詰め、次に脱脂綿を詰める
- 和式着物のひもは縦結びにする
- 義歯は外して保管する
3.和式着物のひもは縦結びにする
死後の処置について最も適切なのはどれか。
- 体内に挿入したチューブ類の除去は家族同席で行う
- 枕の高さを低くし開口を防ぐ
- 死亡後2時間以内に行う
- 口腔内は吸引しない
3.死亡後2時間以内に行う
死亡後、硬直が始まる時間はどれか。
- 約15分
- 約2時間
- 約5時間
- 約8時間
2.約2時間
Aさん(50歳、男性)は、心筋梗塞で病院に緊急搬送されたが、2時間後に死亡した。Aさんの家族は突然の出来事で混乱している。Aさんの家族への対応で最も適切なのはどれか。
- 死後の処置への家族の同席を断る
- Aさんと家族だけの時間をつくる
- Aさんの死についての話題は避ける
- 心筋梗塞による死亡は多いと慰める
2.Aさんと家族だけの時間をつくる