医療機関で暴力を受けることは世界的にも問題になっています。患者だけではなく患者関係者からの暴力もリスクがあります。
1、リスクアセスメントとは

労働安全衛生に関する用語なのだ
潜在的な危険性や有害性を評価して「除去」「軽減」をすることです。
看護職は多くの労働災害が潜んでいます。
- 院内暴力
- 針刺事故
- 腰痛
など
ここでは院内暴力について注目していきます。
院内暴力のリスクを知ることで暴力行動による傷害を軽減することができます。
1).目的
暴力による攻撃的行為の出現は完全に予測することはできないため「包括的なアセスメント」「管理計画」を実施することで暴力によるリスクを軽減し安全な治療環境の確保を図ることです。
1).注意
リスクアセスメントでハイリスクと評価された患者に対して、予防的に「行動制限」「非経口的薬物投与による鎮静化」をすることはいけません。
2、評価者や対象者
リスクが高いと評価された患者は、暴力行為の発生確率が高く院内暴力を想定したアセスメントができます。
このアセスメントから治療やケア計画などを作成します。
1).評価者
院内暴力は評価する者の考え方により大きく異なります。
患者や患者関係者、過去に暴力を受けた者などから直接話を聞いたり、暴力報告書などを利用して患者関係者や他職種など複数人で評価します。
2).評価時期
評価をする時期は患者や患者を取り巻くものに変化がある時に行います。
- 入院
- 退院
- 転室
- 転棟
- 病状のステージ変化
- 身体や精神状態の悪化
- 治療方法の変化
など
3).対象者
全ての患者に対して行うことが理想的です。
患者関係者から院内暴力を受けることがあるため、患者関係者に対しても行うことができると良いです。
3、HCR−20
HCRは「historical clinical risk management」の略称です。
「HCR−20」は暴力のリスクを評価するスケールのことで、点数が高ければ高いほど暴力のリスクが高くなります。
HCR−20
1、点数
- ない:0点
- ややある:1点
- ある:2点
- 最低点数0点
- 最高点数40点
2、ヒストリカルの項目「H」ー10問
- 過去の暴力歴
- 初めて暴力をした時の年齢が低い
- 関係の不安定性
- 雇用問題
- 物質使用の問題「例:薬物乱用、アルコール」
- 主要精神疾患「例:統合失調症」
- サイコパシー「例:反社会性」
- 早期の不適応
- 人格障害
- 過去の監督の失敗「例:治療の失敗」
3、クリニカルの項目「C」ー5問
- 洞察欠如「例:理解力の欠如」
- 否定的態度
- 主要精神疾患の陽性症状「例:幻覚、妄想」
- 衝動性
- 治療に反応しない「例:治療効果がない」
4、リスクマネジメントに項目「R」ー5問
- 計画が実行可能性を欠く
- 不安定化要因への暴露「例:薬物の入手が安易」
- 個人的支援の欠如
- 治療的試みに対する遵守性の欠如「例:治療の拒否」
- ストレス

暴力を受けるのは嫌なのだ