精神科で働いている私が独断の考えで感じていることです。が、辞めていく同僚に相談を受けた経験があるので、案外当てはまっているのでは?と感じています。
どんな人が精神科の看護師に向いているのか、向いていないかを説明していきます。
1、精神科看護師に向いている人
精神科看護師で働いていると、必ず必要だと思うスキルがあります。
それは傾聴です。
傾聴と聞くと簡単に聞こえるかもしれませんが、私たちの感覚でいう「普通」がわかっていない、理解できていない患者もいるので、ちゃんと話を聞いて何が良くて何がダメなのか、理論的に伝える能力が必要になると思います。
また、患者の中には理論的に話をしても通用しないこともあり、傾聴力が試されます。
時には頭では理解できても感情が追いつかない患者もいるので、幅広く傾聴ができる傾聴力がある人は精神科に向いていると思います。
他には格闘技の経験がある人も向いていると思います。
精神科では患者が暴力をすることがあり、対応しきれない時はホワイトコードという緊急コールがかかり、各病棟の看護師が集まって暴れている患者に対応することがあります。
その時にディエスカレーションやCVPPPといった知識と実践をするのですが、いざ実践となると恐怖で躊躇してしまいます。
辞めていった看護師で患者からの暴力を受けてトラウマになって辞める看護師がいました。
辞める前に相談を受けましたが、運動が苦手で格闘技とは無縁で対応ができない、いつかは自分が怪我をするのではないかと恐怖を感じて足がすくむ毎日だったそうです。
格闘技の経験があると暴力があってもひるまず正しい対応ができると思います。
ただ、患者を傷つけてはいけないので無傷で制する能力が必要になります。
2、精神科看護師に向いていない人
向いている人の逆で傾聴が辛いと感じる人は精神科の看護師は向いていません。
患者と話をすることが「とても辛い」と辞めていった同僚から相談を受けたことがありました。
その看護師は話をすることは嫌いじゃないのですが、精神科の患者と話をすると「普通が通じない」「何度言っても理解してもらえない」「常識が通用しない」「同じ話を何度も聞かされる」「理不尽に怒鳴られる」などがあり、患者に対して陰性感情があると言っていました。
病気だから仕方ないと理解はしていたみたいですが、最初は特定の患者に対して、徐々に全ての患者が疎ましく思うようになったそうです。
3、まとめ
傾聴ができる人が向いていると思いますが、他にも自分の感情をコントロールできる、包容力がある人も向いていると思います。
その逆で、傾聴が苦手で感情のコントロールがあまりできなく包容力がないと精神科の看護師に向いていないと思います。
以上、偏見でしたが、私が看護師に向いている人、向いていない人でした。
ありがとうございました。
最後に、この記事では精神科の患者を悪く表現されたと感じる方が多くいると思いますが、決してその様には思っていません。
精神科の患者は病気でコミュケーションが上手くいかないだけで、その人達の本質は優しい人だと私は感じています。