不眠症の診断基準がどのようなものかご存知ですか。
1、不眠症とは
「入眠」「熟眠」障害や「中途」「早朝」覚醒などの睡眠問題が1ヶ月以上続いて次の症状が出現する状態のことです。
症状
- 倦怠感
- 意欲低下
- 集中力低下
- 記憶力低下
- 食欲低下
- 眠気
- 易疲労感
- 短期
- 情緒不安定
診断基準
次の2つが認められる状態です。
- 長期間にわたり夜間の不眠が続く
- 日中に精神や身体の不調を自覚して生活の質が低下する
1).発症率
厚生労働省によれば日本人を対象にした調査結果があり、5人に1人が「睡眠で休養が取れていない」「何らかの不眠がある」と回答しています。
結構いるのだ
さらに60歳以上では3人に1人が睡眠問題で悩み、通院している20人に1人が睡眠薬で治療をしています。
2).原因
「ストレス」「環境」「薬剤の副作用」「身体疾患」「精神疾患」などさまざまな原因があります。
不眠恐怖
不眠症が継続することで不眠に対して恐怖心が生まれます。
睡眠のことを考えると「緊張」「不安」「恐怖」などから眠れなくなり、就寝時間が近づくことさえ苦しくなります。
苦しさから「布団に入らない」「夜更かしをする」などの行動をしたり、酷くなると就寝時間になるとパニック発作となる場合があります。
不眠症により不眠恐怖症になり、さらに不眠症が酷くなる「悪循環」になるため正しい治療が必要になります。
アルコール
アルコールを飲むと寝付きが良くなる気がしますが眠りは浅くなり良質な睡眠ができなくなります。
寝れないからアルコールを飲む悪循環により不眠症が酷くなるため、アルコールを飲むことは控えます。
覚醒作用のあるもの
カフェインやニコチンなどは覚醒作用があるため、就寝前に「コーヒーを飲む」「喫煙」などは睡眠を妨げる原因となります。
3).種類
種類があるのだ
入眠障害
夜間、なかなか入眠できず寝付くのに普段より2時間以上かかる状態です。
熟眠障害
朝起きたとき、ぐっすり眠った感じが得られない状態です。
中途覚醒
一旦寝付いても、夜中に2回以上覚醒する状態です。
早朝覚醒
普段よりも2時間以上早く目が覚める状態のことです。
2、睡眠時間
睡眠時間は個人差が大きく3時間で足りる人もいれば10時間でも足らない人がいます。
日本人の平均睡眠時間は7時間ですが、成人は6〜8時間の睡眠時間は必要と考えられています。
睡眠時間と死亡リスクの関係をみた米国の研究では7時間の睡眠が死亡リスクが1番低く、7時間を下回っても超えても死亡リスクは高くなる結果が出ています。
3、対処方法
良ければ参考して欲しいのだ
1).睡眠習慣
人の身体は体内時計で調節されています。
「夜更かし」「昼寝」などは体内時計のリズムを乱す原因となるため控えます。
毎日、同じ時間に「起床」「就寝」することで睡眠習慣を身に付けることができます。
2).寝る時間
22:00〜2:00がゴールデンタイムでホルモン分泌に一番良いと聞いたことはありますか。
寝付く理想の時間帯はありますが理想の時間帯を意識しすぎて正しい睡眠習慣が作れなければ意味がありません。
布団に入っても寝付けなければ1度布団から出て気分転換することも必要です。
昼寝をする場合は15:00までの時間帯で30分寝ると効果が高いです。
3).サーカディアンリズム
1日は24時間ですが、人の体内時計は25時間で周期しているため1時間ズレています。
1時間のズレを修正する方法は、朝起きたら太陽の光を浴びることです。
太陽の光により体内時計はリセットされて体内時計のズレが正しくセットされます。
さらに、太陽の光を浴びると14時間後に眠気が生じやすくなります。
夜間に強い光を浴びると正しくセットできた体内時計がズレてしまうため、強い光は避けるようにします。
4).ストレス解消
ストレスを受けると神経から情報伝達物質としてノルアドレナリンが放出されます。
ノルアドレナリンにより交感神経が優位となります。
交感神経優位により副腎髄質はアドレナリンやノルアドレナリンを分泌し血圧を上昇させます。
常にストレスを感じていると睡眠や休息をとりたい時でも交感神経優位となり活動している時と同じような状態になります。
そのため気分転換をしてストレスを解消する方法を見つけます。
音楽や読書、映画鑑賞など色々ありますが有酸素運動によるストレス解消が効果的です。
有酸素運動は長時間の運動を継続することで「ストレス解消」となり「肉体的疲労」は眠りやすくなります。
5).環境
「ベッド」「布団」「枕」などの寝具類は自分に合ったものを選びます。
照明も「間接照明」「電球の色を暖系色」など工夫します。
ロウソクの火のような「揺らぐ光」はリラックス効果があると考えられています。
他にも「温度」「湿度」「音」「匂い」など自分に合った快適な環境を作ることで眠りやすくします。
4、治療
1).薬物療法
規則正しい睡眠習慣を身につけるために、睡眠薬を内服して同じ時間に寝るようにします。
また、睡眠薬により寝ることで休息も図れるため、「身体的」「精神的」な疲労を回復させることができます。
睡眠習慣が身に付いてきたら徐々に睡眠薬の量を減らして、最終的には飲まないで良いぐらいになるのが理想です。
2).リラクゼーション
まとめてあるのだ