「検査」について、過去の看護師国家試験では良く出題されています。この記事を一読することをお勧めします。
検査は幅広く色々なことが問題として出題されています。
まずは、広く浅く覚えましょう。
1、検査
- クレアチニン:腎機能
- 尿素窒素(BUN):腎機能
- AST(GOT):肝機能
- 血清アミラーゼ:膵機能
- BNP検査:心臓機能
- ヘモグロビン(Hb):貧血の指標
- 尿酸:痛風で高値
- グリコヘモグロビン:糖尿病の指標
- PSA検査:前立腺癌
- ヨード制限食:甲状腺機能検査
- 低残渣食:大腸内視鏡検査
2、過去の問題
過去の問題を見てみます。
かなりの量の問題があります。
そのため、過去の問題を中心に覚える方が効率が良いです。
過去問「必修」
腎機能を示す血液検査項目はどれか。
- 中性脂肪
- ビリルビン
- AST〈GOT〉
- クレアチニン
- LDLコレステロール
4.クレアチニン
過去問「必修」
痛風の患者の血液検査データで高値を示すのはどれか。
- 尿酸
- 尿素窒素
- アルブミン
- トリグリセリド
1.尿酸
過去問「必修」
糖尿病の血糖コントロールの指標となる検査値はどれか。
- 総ビリルビン
- 総コレステロール
- グリコヘモグロビン
- クレアチニンクリアランス
3.グリコヘモグロビン
過去問「必修」
肝障害の指標となる血液生化学検査の項目はどれか。
- CRP
- 尿素窒素
- アミラーゼ
- ALT〈GPT〉
4.ALT〈GPT〉
過去問「必修」
貧血を診断する際の指標となる血液検査項目はどれか。
- アルブミン〈Alb〉
- ヘモグロビン〈Hb〉
- フィブリノゲン
- プロトロンビン時間〈PT〉
2.ヘモグロビン〈Hb〉
過去問「一般」
Aさん(42歳、女性)は、2週前から腰痛と坐骨神経痛とを発症し整形外科で処方された鎮痛薬を内服している。
帯下が増えて臭いもあるため婦人科を受診し、子宮頸癌と診断された。
進行期を決めるためにAさんに行われる検査で適切なのはどれか。2つ選べ。
- ヒトパピローマウイルス検査
- 小腸内視鏡検査
- 腎盂尿管造影
- 脊髄造影
- CT
3.腎盂尿管造影
5.CT
過去問「一般」
Aさん(60歳、男性)は、胃癌の手術目的で入院した。大動脈弁置換術を受けた既往があり、内服していたワルファリンをヘパリンに変更することになった。
確認すべきAさんの検査データはどれか。
- PT-INR
- 赤血球数
- 白血球数
- 出血時間
- ヘモグロビン値
1.PT-INR
過去問「一般」
疾患と確定診断のために用いられる検査との組合せで最も適切なのはどれか。
- 脳炎───脳脊髄液検査
- パニック障害───脳波検査
- 特発性てんかん───頭部MRI
- パーソナリティ障害───頭部CT
1.脳炎───脳脊髄液検査
過去問「一般」
腹部の検査の画像(別冊No. 2①〜④)を別に示す。
生体の代謝を利用した検査はどれか。
- ①
- ②
- ③
- ④
3.③
過去問「一般」
眼底検査が必要なのはどれか。2つ選べ。
- 中耳炎
- 糖尿病
- 麦粒腫
- 高血圧症
- 筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉
2.糖尿病
4.高血圧症
過去問「一般」
Aさん(43歳、男性)は、胆道狭窄のため内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉検査を受けた。検査後に心窩部痛が出現したため、禁食、抗菌薬および蛋白分解酵素阻害薬による治療が行われている。
翌日実施した血液検査の項目でAさんに生じている合併症を判断できるのはどれか。
- アミラーゼ
- アルブミン
- クレアチニン
- クレアチンキナーゼ
1.アミラーゼ
過去問「一般」
Aさん(48歳、男性)は、右眼の視野に見えにくい部位があることに気付き眼科を受診した。
暗い部屋で見えにくいことはない。
頭痛や悪心はない。
Aさんの疾患を診断するのに必要な検査はどれか。
2つ選べ。
- 脳波検査
- 色覚検査
- 眼圧測定
- 眼底検査
- 眼球運動検査
3.眼圧測定
4.眼底検査
過去問「一般」
Aさん(61歳、男性)は、水分が飲み込めないため入院した。
高度の狭窄を伴う進行食道癌と診断され、中心静脈栄養が開始された。
入院後1週、Aさんは口渇と全身倦怠感を訴えた。
意識は清明であり、バイタルサインは脈拍108/分、血圧98/70mmHgであった。
尿量は1,600mL/日で、血液検査データは、アルブミン3.5g/dL、AST〈GOT〉45IU/L、ALT〈GPT〉40IU/L、クレアチニン1.1mg/dL、血糖190mg/dL、Hb11.0g/dLであった。
Aさんの口渇と全身怠感の要因として最も考えられるのはどれか。
- 貧血
- 低栄養
- 高血糖
- 腎機能障害
- 肝機能障害
3.高血糖
過去問「一般」
検査の目的と採尿方法の組合せで正しいのはどれか。
- 細菌の特定───中間尿
- 腎機能の評価───杯分尿
- 肝機能の評価───24時間尿
- 尿道の病変の推定───早朝尿
1.細菌の特定───中間尿
過去問「一般」
Aさん(56歳、男性)は、化学療法後の血液検査にて好中球数300/mm3であった。
Aさんの状態で正しいのはどれか。
- 入浴を控える必要がある。
- 日和見感染症のリスクが高い。
- 口腔ケアには歯間ブラシを用いる必要がある。
- 化学療法の開始前と比べリンパ球数は増加している。
2.日和見感染症のリスクが高い。
過去問「一般」
上部消化管内視鏡検査について適切なのはどれか。
- 2時間前から絶飲食とする。
- 前投薬には筋弛緩薬を用いる。
- 体位は左側臥位とする。
- 終了直後から飲食は可能である。
3.体位は左側臥位とする。
過去問「一般」
乳癌の検査で侵襲性が高いのはどれか。
- 触診
- 細胞診
- MRI検査
- 超音波検査
- マンモグラフィ
2.細胞診
過去問「一般」
検査に用いる器具(別冊No.1①〜④)を別に示す。
Weber〈ウェーバー〉試験に用いるのはどれか。
- ①
- ②
- ③
- ④
1.①
過去問「一般」
心電図検査における肢誘導はどれか。
2つ選べ。
- I
- V1
- V2
- V3R
- aVR
1.I
5.aVR
過去問「一般」
Aさん(80歳、男性)は、空腹時の胃の痛みが2週間続くため受診し、1週後に胃内視鏡検査を受けることになった。
検査を受けるAさんへの看護で適切なのはどれか。
- 検査前日の夜に下剤を服用することを伝える。
- 検査前に前立腺肥大症の既往の有無を確認する。
- 検査中は仰臥位の姿勢を保持する。
- 検査後はすぐに食事ができることを説明する。
2.検査前に前立腺肥大症の既往の有無を確認する
過去問「一般」
新生児聴覚スクリーニング検査で正しいのはどれか。
- 空腹時に行う。
- 泣いていない時に行う。
- タンデムマス法で行う。
- 生後24時間以内に行う。
2.泣いていない時に行う。
過去問「一般」
出生前診断を目的とした羊水検査で適切なのはどれか。
- 先天性疾患のほとんどを診断することができる。
- 診断された染色体異常は治療が可能である。
- 合併症として流早産のリスクがある。
- 妊娠22週以降は検査できない。
3.合併症として流早産のリスクがある。
過去問「一般」
経皮的腎生検を受ける患者への説明で適切なのはどれか。
- 検査中の体位は仰臥位とする。
- 穿刺時にくり返し深呼吸をする。
- 検査後はベッド上安静とする。
- 検査後2日間は禁食にする。
3.検査後はベッド上安静とする。
過去問「一般」
成人に行う頭部MRI検査で正しいのはどれか。
- 造影を伴わない場合は検査直前まで飲食してよい。
- 使い捨てカイロは装着したままでよい。
- 検査中は手足を自由に動かしてよい。
- 補聴器は装着したままでよい。
1.造影を伴わない場合は検査直前まで飲食してよい。
過去問「一般」
ペースメーカー植込みの有無を事前に確認すべき検査はどれか。
- 超音波検査
- エックス線撮影
- 骨シンチグラフィ
- 磁気共鳴画像〈MRI〉
4.磁気共鳴画像〈MRI〉
過去問「一般」
脳梗塞を最も早期に検出できる画像検査はどれか。
- シンチグラフィ
- 磁気共鳴画像〈MRI〉
- 磁気共鳴血管画像〈MRA〉
- コンピュータ断層撮影〈CT〉
2.磁気共鳴画像〈MRI〉
過去問「一般」
散瞳薬を用いて眼底検査を受ける成人患者への対応で適切なのはどれか。
- 検査中は室内を明るくする。
- 散瞳薬の点眼は検査直前に行う。
- 検査前に緑内障の有無を確認する。
- 検査後1時間で自動車の運転が可能になると説明する。
3.検査前に緑内障の有無を確認する。
過去問「一般」
気管支鏡検査を受ける成人患者への援助で正しいのはどれか。
- 検査の予約の際に抗凝固薬の内服の有無を確認する。
- 検査の1時間前から飲食しないように指導する。
- 検査中の咳は我慢しなくてよいと指導する。
- 検査後は肺気腫の症状に注意する。
1.検査の予約の際に抗凝固薬の内服の有無を確認する。
過去問「一般」
急性骨髄性白血病の検査所見で正しいのはどれか。
- 赤血球数が増加する。
- 血小板数が増加する。
- 白血球分画に白血病裂孔を認める。
- ミエロペルオキシダーゼ反応陽性が3%未満である。
3.白血球分画に白血病裂孔を認める。
過去問「一般」
高齢者がMRI検査を受ける前に、看護師が確認する内容で適切なのはどれか。
- 「夜はよく眠れますか」
- 「義歯を装着していますか」
- 「呼吸が苦しいことはありますか」
- 「水を飲むときにむせることはありますか」
2.「義歯を装着していますか」
過去問「一般」
膝関節鏡検査の説明として適切なのはどれか。
- 「外来の処置室で行います」
- 「関節内に空気を入れます」
- 「検査後1日は入浴できません」
- 「検査後に下肢の麻痺が起こることはありません」
3.「検査後1日は入浴できません」
過去問「一般」
生体検査はどれか。
- 喀痰検査
- 脳波検査
- 便潜血検査
- 血液培養検査
2.脳波検査
過去問「一般」
Aさん(48歳、男性、会社員)は、大量の飲酒の後、急激な上腹部痛と背部痛を訴え、救急外来を受診し、急性膵炎と診断された。
Aさんの救急外来受診時の血液検査結果で予測されるのはどれか。
- 血小板数の増加
- 血清LDH値の低下
- 血清γ−GTP値の低下
- 血清アミラーゼ値の上昇
- 血清カルシウム値の上昇
4.血清アミラーゼ値の上昇
過去問「一般」
乳房超音波検査を受ける女性患者への説明で正しいのはどれか。
- 「検査当日は起床時から飲食をしないでください」
- 「乳房を器具で挟んで検査します」
- 「月経中は検査ができません」
- 「仰向けで検査を行います」
4.「仰向けで検査を行います」
過去問「一般」
脳血管造影を行う患者の看護について適切なのはどれか。
- 前日に頭部の剃毛を行う。
- 検査中は患者に話しかけない。
- 穿刺部末梢側の動脈の拍動を確認する。
- 検査30分前まで食事摂取が可能である。
3.穿刺部末梢側の動脈の拍動を確認する。
過去問「一般」
ヘモグロビンA1c〈HbA1c〉について正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 測定値の上限は10%である。
- 赤血球の寿命によって測定値は変動する。
- 過去1、2週間の血糖値管理の指標である。
- グリコアルブミンより短期間の血糖値管理の指標である。
- ヘモグロビンにブドウ糖が結合した糖化蛋白質のことである。
2.赤血球の寿命によって測定値は変動する。
5.ヘモグロビンにブドウ糖が結合した糖化蛋白質のことである。
過去問「一般」
放射性同位元素を用いるのはどれか。
- 脳血管造影
- 膀胱鏡検査
- 頭部CT検査
- 腹部超音波検査
- 骨シンチグラフィ
5.骨シンチグラフィ
過去問「一般」
ABO式血液型におけるオモテ検査とウラ検査の結果の表を示す。
表の袷は凝集あり、安は凝集なしを示す。
血液型判定の結果がO型となるのはどれか。
- ①
- ②
- ③
- ④
3.③
過去問「状況設定」
Aさん(60歳、男性)は、自宅近くを散歩中に突然の胸痛が出現し、救急車を要請した。
救急隊到着時のバイタルサインは、呼吸数28/分、脈拍100/分、血圧80/40mmHgであった。
冷汗が著明で、前胸部から左肩にかけての激痛を訴えていた。
問診で狭心症の既往歴があることが分かった。
入院時の検査で急性心筋梗塞と診断された。
このときの検査所見として適切なのはどれか。
- 心電図のST上昇
- 左肺呼吸音の減弱
- クレアチンキナーゼ〈CK〉の下降
- 胸部エックス線写真での心陰影の縮小
1.心電図のST上昇
過去問「状況設定」
Aさん(56歳、男性)は、コンビニエンスストアの店長で自動車を運転して通勤している。
不規則な生活が続き、ストレスが溜まることも多く、十分な睡眠がとれないこともあった。
荷物を運ぶときに胸部の圧迫感が繰り返し出現し受診したところ、狭心症が疑われたため検査をすることになった。
脂質異常症の既往がある。
Aさんの運動負荷心電図検査(トレッドミル運動負荷試験)の結果(別冊No.7)を別に示す。
このときの心電図の所見で適切なのはどれか。
- 発作時はST低下がある。
- 発作時はP波が低下している。
- 安静時は異常Q波がある。
- 安静時は冠性T波がある。
- 安静時と発作時ともにQRS幅が拡大している。
1.発作時はST低下がある。
過去問「状況設定」
Aさん(62歳、男性)。
1人暮らし。
1週前から感冒様症状があり様子をみていたが、呼吸困難と咳嗽が増強したため外来を受診した。
胸部エックス線写真と胸部CTによって特発性肺線維症による間質性肺炎と診断され入院した。
既往歴:42歳で糖尿病と診断された。59歳と61歳で肺炎に罹患した。
生活歴:3年前から禁煙している(20〜59歳は20本/日)。
身体所見:BMI17.6。体温38.8°C、呼吸数30/分、脈拍112/分、血圧140/98mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉91%。両側下肺野を中心に、吸気終末時に捻髪音あり。呼気時は問題ないが、吸気時に深く息が吸えない。ばち状指を認める。
検査所見:血液検査データは、白血球13,000/μL、Hb10.5g/dL、総蛋白5.2g/dL、アルブミン2.5g/dL、随時血糖85mg/dL、CRP13.2mg/dL。動脈血液ガス分析で、pH7.35、動脈血二酸化炭素分圧PaCO238Torr、動脈血酸素分圧PaO256Torr。胸部エックス線写真と胸部CTで、下肺野を中心に輪状影、網状影、淡い陰影あり。
Aさんは入院後に呼吸機能検査を受けることになった。
換気障害の分類を図に示す。
Aさんの呼吸機能検査の結果で考えられるのはどれか。
- A
- B
- C
- D
1.A
過去問「状況設定」
A君(13歳、男子)。
2週前から下腿の紫斑、腹痛、膝関節の疼痛が出現し、近くのクリニックを受診した。
血尿および蛋白尿も認められたため、病院を紹介され受診した。
既往歴および家族歴に特記すべきことはない。
身体所見:体温36.7°C、血圧110/66mmHg。意識清明。腹痛、浮腫なし。両膝関節の軽度の疼痛があるが、腫脹および発赤なし。両下腿に紫斑が散在している。
検査所見:血液所見:赤血球470万/μL、白血球5,600/μL、血小板21万/μL。
プロトロンビン活性〈PT活性〉105%(基準値80〜120%)、活性化部分トロンボプラスチン時間〈APTT〉32.0秒(基準対照31.2秒)。クレアチニン0.56mg/dL、アルブミン3.7g/dL、CRP0.1mg/dL。補体価(CH50)41IU/mL(基準値30〜45IU/mL)、抗核抗体陰性。
尿所見:蛋白3+、潜血2+、赤血球50〜99/1視野。
その後6か月間、A君は外来で経過観察となった。
関節症状および紫斑は自然に消失したが、尿の異常と低蛋白血症は変わらず、その他の所見も変化がなかった。
A君の尿の異常の確定診断をするために最も重要な検査はどれか。
- 腎生検
- 咽頭培養
- 腹部MRI
- クレアチニンクリアランスの測定
1.腎生検
過去問「状況設定」
Aさん(37歳、女性、会社員)は、夫(38歳)と2人暮らし。
身長155cm、体重57kg。
Aさんは、入浴中に右胸のしこりに気づき、病院を受診した。
乳房超音波検査で右乳房外側下部に、直径約3cmの腫瘤が認められた。
医師から乳癌の可能性が高いと説明され、検査を受けたところ、右乳癌と診断された。
確定診断のため、Aさんに行われた検査はどれか。
- MRI
- 針生検
- PET-CT
- マンモグラフィ
2.針生検
過去問「状況設定」
Aさん(40歳、男性、会社員)は、うつ病と診断されていた。
最近、仕事がうまくいかず、大きなミスを起こし、会社に損失を与えたことから自分を責め不眠となり、体重が減少した。
ある朝、リビングの床で寝ているAさんを妻が発見し、大きな声で呼びかけたところ、Aさんは1度目を開けたが、すぐ目を閉じてしまった。
ごみ箱に、からになった薬の袋が大量に捨ててあり、机には遺書があった。
救急搬送後、意識が清明となり、身体的問題がないため精神科病院に入院となった。
入院後1か月、Aさんのうつ症状は改善を認めたが、同室患者とトラブルが続き、不眠や多弁傾向となった。
また焦燥感が強く落ち着いて食事ができなくなった。
そのため双極性障害と診断され、主治医から炭酸リチウムの内服の指示が出た。
Aさんは炭酸リチウムを服用して1週後、手の震え、嘔気が出現した。
Aさんの手の震え、嘔気の原因を判断するための検査で最も適切なのはどれか。
- 尿検査
- 髄液検査
- 頭部MRI検査
- 薬物血中濃度検査
4.薬物血中濃度検査
過去問「状況設定」
Aさん(52歳、男性)は、5年前にC型肝炎、肝硬変と診断され、1回の入院歴がある。
退院後、医療機関への受診を中断し3年が経過している。
毎日、ウイスキーを約300mL飲んでいる。
夕食の2時間後に約1,100mLの吐血があり、緊急入院となった。
身体所見:体温35.4°C、呼吸数26/分、脈拍122/分、血圧86/42mmHg、顔面は蒼白、冷汗を認める。
意識は清明だが不安げな表情をしている。
検査所見:赤血球278万/μL、Hb8.4g/dL、総ビリルビン4.1mg/dL、アンモニア188μg/dL、K3.9mEq/L、血糖102mg/dL。
入院から4日が経過し、Aさんは医師から「C型肝炎、肝硬変の患者は肝細胞癌を発症することがある」と説明を受けた。
Aさんはスクリーニングの目的で、肝臓から骨盤内臓器までの範囲で腹部超音波検査を受けることになった。
検査前日に看護師が行う説明で正しいのはどれか。
- 「検査直前に排尿を済ませてください」
- 「おならは検査が終わるまで我慢してください」
- 「造影剤のアレルギーがあれば教えてください」
- 「検査当日は、起床時から飲食物を摂取しないでください」
4.「検査当日は、起床時から飲食物を摂取しないでください」
過去問「状況設定」
Aさん(22歳、女性、会社員)は、昼食後、自室に大量のお菓子とお酒を持ち込み、食べて飲んでいたところを母親に注意をされたことに腹を立て、母親の目の前でリストカットを始めた。
慌てた母親は、父親とともにAさんを連れて救急外来に来院した。
医師が傷の処置をしようとすると「死んでやる。触るな」と大声で騒ぎ暴れ始めたため、精神科病棟に緊急入院となった。
入院翌日、母親が面会に来たが、Aさんに要求されるままお菓子を大量に持参した。
Aさんは、面会室でお菓子をすべて食べた直後に、トイレにこもり、嘔吐していたところを看護師が発見した。
Aさんは泣きながら「食べると止まらなくなる。太りたくない」と訴えた。
主治医は、Aさんが右第2指を使って嘔吐していた痕跡を認めたこと、Aさんが「中学の時から過食と嘔吐を繰り返していた」と話したことから、神経性過食症と診断した。
入院時の身体所見:身長155cm、体重48kg。
入院時の検査所見:赤血球400万/μL、Hb15g/dL、白血球6,300/μL。Na135mEq/L、K7mEq/L、Cl98mEq/L、AST30U/L、ALT35U/L、γ-GTP32U/L。
Aさんの状態をアセスメントするために優先度が高い検査はどれか。
- 心電図
- 頭部CT
- 腹部超音波
- 上部消化管内視鏡
1.心電図
過去問「状況設定」
Aちゃん(5歳、男児)は、2日前に39℃に発熱して両側の耳下腺部の痛みを訴えた。
昨日から同部位の腫脹がみられ、頭痛を訴えている。
夜間に嘔吐が4回あり、発熱と頭痛が持続したため、本日父親に連れられて来院し、髄膜炎の疑いで個室に入院した。
通っている幼稚園には、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)罹患児が数名いる。
既往歴:特記すべきことはない。
予防接種歴:年齢相応の定期接種はすべて済んでいる。おたふくかぜワクチンは未接種である。
家族歴:両親は流行性耳下腺炎罹患の既往がある。妹のBちゃん(3歳)は、年齢相応の定期予防接種は済んでいるが、おたふくかぜワクチンは未接種である。また、流行性耳下腺炎罹患の既往はない。
身体所見:体温39.2℃、項部硬直あり。両側耳下腺部の腫脹と圧痛あり。胸部聴診で異常なし。腹部は平坦で軟、圧痛なし。Kernig〈ケルニッヒ〉徴候あり。
検査所見:白血球8,760/μL。血清アミラーゼ834U/L(基準44〜132)、CRP0.1mg/dL。
Aちゃんに腰椎穿刺を行うことになった。
看護師が検査の準備を始めると、Aちゃんは「何をするの?」と不安そうな表情をして尋ねてきた。
看護師の適切な返答はどれか。
- 「泣いちゃだめだよ」
- 「気にしないでいいよ」
- 「痛いことはしないよ」
- 「背中にお注射するよ」
4.「背中にお注射するよ」
過去問「状況設定」
Aさん(56歳、女性、会社員)は、夕食の1時間後から腹痛・嘔吐が出現し救急外来を受診した。
2か月前から自然に消失する右季肋部痛を繰り返していた。
身体所見:身長155cm、体重82kg。体温38.2℃、呼吸数16/分、脈拍110/分、血圧126/70mmHg。眼球結膜に黄染あり。右季肋部に圧痛あり。意識清明。
検査所見:白血球14,960/μL、Hb18g/dL。総ビリルビン8.7mg/dL、直接ビリルビン7.2mg/dL、アミラーゼ121IU/L、リパーゼ45IU/L、尿素窒素18.9mg/dL、血清クレアチニン0.98mg/dL。CRP9.2mg/dL。
腹部超音波検査所見:胆囊壁の肥厚、胆囊の腫大、総胆管の拡張、総胆管結石を認めた。
Aさんは、緊急で内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉を受ける方針となった。
検査前に看護師が行う説明で正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 「のどに麻酔をします」
- 「磁力を使った検査です」
- 「造影剤を静脈から投与します」
- 「検査は仰向けで行います」
- 「検査後の合併症に膵炎があります」
1.「のどに麻酔をします」
5.「検査後の合併症に膵炎があります」
過去問「状況設定」
Aさん(35歳、女性)は、昨年結婚し、夫(50歳)と2人暮らし。
最近2か月で5kgの体重減少、首の違和感と息苦しさ、心悸亢進、不眠のため内科を受診した。
触診で甲状腺の腫脹、超音波検査で甲状腺内に数か所の石灰化が認められたため、甲状腺腫瘍の疑いで大学病院に紹介された。
嗜好品:飲酒はビール700ml/日を週5日
趣味:ジョギングとヨガ
Aさんの甲状腺腫瘍の確定診断に必要な検査はどれか。
- 血中サイログロブリン値検査
- 頸部エックス線撮影
- 穿刺吸引細胞診
- 頸部CT
3.穿刺吸引細胞診
過去問「状況設定」
A市に住むBさん(40歳、経産婦)は、妊娠20週0日である。
夫(42歳、会社員)、長女のCちゃん(5歳)の3人暮らし。
朝食を終えた午前8時、大規模災害が発生し、夫は倒壊した家屋に両下肢が挟まれ身動きがとれなくなった。
一緒にいたBさんとCちゃんは無事だったが、慌てるBさんのそばでCちゃんは泣きながら座りこんでいた。
午前10時、夫は救助隊に救出されたが、下肢の感覚はなくなっていた。病院に搬送された夫は、その日のうちに入院となった。
搬送直後の夫の血液検査データで、高値が予想されるされるのはどれか。2つ選べ。
- カリウム
- カルシウム
- ヘモグロビン〈Hb〉
- 総コレステロール
- クレアチンキナーゼ〈CK〉
1.カリウム
5.クレアチンキナーゼ〈CK〉
過去問「状況設定」
Aさん(26歳、男性)は1か月前から動悸と20m 程度の歩行でも息切れが出現するようになった。ぶつけた記憶もないのに下肢に出血斑ができるようになり、医療機関を受診した。Aさんは急性白血病を疑われ、緊急入院し、後腸骨稜から骨髄穿刺を受けた。
身体所見:意識清明、体温37.2°C、呼吸数17/分、脈拍124/分、血圧96/52mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉97%(room air)、両下肢に散在する出血斑あり。
検査所見:Hb5.1g/dL、白血球44,960/μL、血小板1.5万/μL、総ビリルビン1.1mg/dL、尿素窒素19.4mg/dL、クレアチニン0.76mg/dL、CRP2.2mg/dL。
胸部エックス線:縦郭・心陰影・肺野に異常なし。
Aさんの骨髄穿刺30分後に観察すべき項目で優先度が高いのはどれか。
- 経皮的動脈血酸素飽和度
- 穿刺部の止血状態
- 下肢の運動障害
- 眼瞼結膜
2.穿刺部の止血状態
過去問「状況設定」
Aさん(47歳、女性、会社員)は、夫(54歳)と2人暮らし。
6か月前から月経不順になり、閉経前の症状と思い様子をみていた。
しかし、徐々に普段の月経時の出血量よりも多くなり、下腹部痛が出現してきたため、病院の婦人科外来を受診した。
診察後、経膣超音波検査の指示が出され、看護師はAさんに検査について説明することになった。
Aさんへの経膣超音波検査の説明で正しいのはどれか。
- 検査が終了するまで絶飲食にする。
- 検査前に排尿するよう促す。
- 検査は側臥位で行う。
- 検査後1時間は安静にする。
2.検査前に排尿するよう促す。
過去問「状況設定」
Aさん(64歳、女性、主婦)は、50歳で高血圧症と診断され、降圧薬を服用している。
栄養指導を受け、食事療法も実施している。
趣味はサイクリングと海外旅行である。
数か月前からサイクリング中に息苦しさやめまいを感じるようになったため、かかりつけ医から紹介された病院を受診した。
外来受診時のバイタルサインは、体温36.8℃で、呼吸数24/分、脈拍40/分、血圧96/52mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉98%(room air)。
Aさんは完全房室ブロックが疑われた。
Aさんに行われる検査で優先されるのはどれか。
- 心臓超音波検査
- 12誘導心電図検査
- 心臓カテーテル検査
- 運動負荷心電図検査
2.12誘導心電図検査
過去問「状況設定」
Aちゃん(生後24日、女児)は両親と3人暮らし。
母親が母子健康手帳の便色カードを見て、Aちゃんの便色が気になったため、Aちゃんを連れて近所の小児科医院を受診した。
Aちゃんは在胎39週、出生体重3,100g、出生時に異常はない。
現在、混合栄養で体重は3,700gである。
体温37.2°C、呼吸数36/分、心拍数108/分、整、血圧78/44mmHg。
眼球結膜に黄染を認める。
血液検査結果:Hb12.6g/dL、白血球7,800/μL、血小板21万/μL、プロトロンビン時間PT88%、総ビリルビン11.3mg/dL、直接ビリルビン9.5mg/dL、AST96U/L、ALT126U/L。
紹介先の病院で腹部超音波検査を実施した結果、Aちゃんは胆道閉鎖症の疑いがあり入院した。
Aちゃんの便として考えられるのはどれか。
- 褐色便
- 灰白色便
- タール便
- イチゴゼリー様便
2.灰白色便
過去問「状況設定」
Aさん(50歳、男性、会社員)は半年ほど前から労作時に胸痛と呼吸困難感があり、狭心症と診断され内服治療を受けている。
本日明け方から胸部に圧迫感があった。
出勤途中に強い胸痛を自覚し、自ら救急車を要請した。
救急外来到着時のバイタルサインは、体温35.8°C、呼吸数30/分、脈拍112/分、血圧96/52mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉93%(酸素2L/分)。
意識は清明。
12誘導心電図はV1〜V4でST上昇、II、III、aVFでST低下がみられた。
救急外来到着時にAさんの状態をアセスメントするために優先度が高い血液検査項目はどれか。
- トロポニンT
- 乳酸脱水素酵素
- 血清クレアチニン
- アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
1.トロポニンT
過去の問題と解答を覚えて対策をしましょう。
勉強お疲れ様なのだ
休憩も必要なのだ